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EXO The Lost Planet Tour上海コンサート(2014年7月18日)~進化するK-POP

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EXO「The Lost Planet Tour」上海公演(7月18日 1日目)を見にいってきました。5月25日にソウルで始まったこのツアーは6月以降中国各都市を精力的に回っています。
【The Lost Planet Tour 中国公演】
香港公演:6月1日~6月2日(アジアワールドエキスポ)
武漢公演:6月14日(武漢スポーツセンター)
重慶公演:6月28日(重慶オリンピックセンター)
上海公演:7月18日~19日(メルセデスベンツアリーナ)
長沙公演:7月27日(長沙賀龍体育中心)
西安公演:8月2日(陕西省体育場)
この後、広州、北京、青島公演が予定されています。

北京はルハンの出身地、長沙はLay、青島はタオ、広州はクリスの出身地です。ツアーでは中国人メンバー全員の出身地を回ることになります。特に北京はルハンファンの大本営なのでとんでもないことになりそうです。
EXOは中国でものすごく人気があります。特に中国人メンバーのルハン(ルーハン/LUHAN)が人気です。小学校高学年の上海人の女の子が「みんなが学校でルハンの話ばかりしているけれど、私はそんなに興味がないから話についていけなくて困る」とこぼすような状況です。コンサートはもっと小中学生が多いかと思ってましたが、意外にファンの年齢層が高かったです。高校生か大学生または20代の社会人の子も多かったです。
EXO上海コンサートのチケットは本当に激戦でした。定価は1280元(約2万2千円)/980元(約1万7千円)/720元(約1万2千円)と高額の設定だったのですが、定価でまともに買えた人なんているんだろうかと思うほど、販売価格が高騰しました。
小中学生の子は親同伴で見に来ていることも多く、父親などは明らかに興味がなさそうなので、貴重なチケットを本当にEXOが好きな子に回せればいいのに・・・とも思いました。
■コンサート会場:メルセデスベンツアリーナ。EXO中国公演は屋外スタジアムが多いので、上海は貴重な室内アリーナ公演です。


■会場の周りには出店が多数出展。オフィシャルのコピーグッズが大半。


■花道は思ったよりも小さく、ステージにはEXOのツアーロゴの隣に「Sumsung GALAXY」の文字があります。




コンサートはほぼ定刻どおりに19:30過ぎに始まりました。オープニングは「MAMA」です。
クリスが抜けてしまったので11人でのパフォーマンスになります。11人でのパフォーマンスは思ったほどクリスの穴を感じさせませんでした。「MAMA」から「Let Out The Beast」とダンス曲が続きます。
EXO全員のコンサートを見るのは初めてだったのですが、想像していた以上にクールでスタイリッシュなステージでした。その原因の一つは衣装です。王子様的なキラキラ衣装や、純白のスーツとか、可愛らしいカラフルなTシャツなど、派手やかな衣装はありません。全体的にモノトーンや落ち着いた色調のシンプルな衣装で統一されていました。
曲と曲の間に各メンバーのソロコーナーが挟まります。最初のソロコーナーはLayのダンス。ソロの時間は短く1~2分です。
「月光」はルハンとCHENが並んでリードボーカルとしてステージから花道に向かって歩いてきます。花道の真ん中でボーカルの2人がせりあがり、それを取り囲む他のメンバーがイスを使ったパフォーマンスをします。EXOはSMエンターの中で一番若手のボーイズグループのはずですが、全体的に大人っぽくてアーティスティックな演出です。隙のない美しいパフォーマンスにため息が出ます。
ため息が出るといえば「Black Pearl」です。こりゃすごいわと思いました。緻密なフォーメーションのダンスで、本当に客席から感嘆のため息が聞こえてきました。ステージと花道の空間を巧みに利用し、11人全員で立体的な動きをみせます。この緊張感はライブでしか味わうことのできません。厳しいレッスンと訓練、犠牲的な制約のもとでしか生み出せないストイックな魅力が放たれるSMエンターテインメントの真骨頂です。

MCコーナーでは、基本的に中国人メンバーは中国語で話し、韓国人メンバーは韓国語で話します。韓国語→中国語の通訳が入りました。EXO-Mの韓国人メンバーはもう少し中国語を話せるはずですが、MCはほとんど韓国語でした。韓国人メンバーは中国語は「謝謝!我愛你!」(ありがとう、愛してるよ)くらいしか言いません。
MCでは一人一人がコメントする形式で、メンバー同士でガヤガヤとおしゃべりするという場面はなかったです。11人が一列に並び、一人ずつMCを回していくのですが、「今日は忘れられないコンサートにしましょう!」「もっと良い作品を見せられるようにがんばりますので応援してください。」といった、お行儀の良いことしか言いませんでした。あるメンバーが「上海のファンの皆さん、久しぶり--!」と言っていたのですが、彼らは5月11日に上海でイベントをやっているので(しかも同じ会場)、久しぶりというほどでもないです。
SUHOの番になったとき「前に上海に全員で来たのは5月でした。」と訂正するかのように前回のイベントのことに触れたので、さすがリーダー!と思いました。

クリスが抜けたので、中国語MCはLayがリードし、ルハンが相槌を打つようなかんじです。タオももちろん話すことはできますが、MCの司会ができるというかんじではなく、Layとルハンが話す場面が多く見られました。

中国公演ではルハンファンが目立ちます。鹿の角の電飾がついたカチューシャをつけていたり、「鹿」の電飾を掲げる集団がスタンド席でアピールしています。ルハンは本当にアイドル性のある人です。スタイル、顔の小ささ、声質など資質に恵まれています。客に反応を求めるときにする耳に手を当てるポーズも、漫画の主人公のようにサマになりかわいいです。
韓国人メンバーでは特にチャニョルとベッキョン、セフンが人気があります。EXOには、他のグループだったらグループに一人いればいいくらいの美形がゴロゴロいますが、その中でもチャニョルのビジュアルは突出しています。すべての表情・笑顔がCMから抜け出してきたようです。歌唱力ではベッキョンが抜きん出ていて、ビジュアル的にも独特のオーラがあって目立ちます。セフンは女の子に好かれそうな色気があり、中国では人気が高いです。
EXO-KとEXO-Mと分かれたパフォーマンスが多いですが、クリスが抜けたせいもあって、Mが弱く感じます。KはKAIのダンスがとても上手くて、KAIとセフンの長身ダンサーがいるので見栄えがします。Mはクリスが抜けて、ポジション的にタオが寂しそうなかんじでした。

K-POPのコンサートに行くのは久しぶりだったのですが、SMエンターのグループが常に進化し続けているのを感じました。
もともとK-POPのステージ映像、CG効果、ライティングなどは非常に巧みですが、更に進歩しました。
タオのソロの後、ステージ上のカメラがタオをアップで映します。タオは激しい武術パフォーマンスの後で汗だくですが、白い衣装を着込みます。タオがカメラを連れて舞台裏に下がりますが、カメラはずっとタオを追いかけ続けます。そのうちに、他のメンバーが次々と現れて、バックステージの奥へ奥へと導きます。この映像が「Heart Atack」をバックに流れるのですが、ものすごくよくできていました。EXOのコンサートステージで使われる映像は特定のストーリーがなく、イメージや造形の羅列です。また、SMエンター独特のヘンなアニメもありませんでした。あれがなかったおかげで、クール・スタイリッシュ度合いが余計にアップしました。
「My Lady」では11人全員で鏡を使ったパフォーマンスをします。メンバー全員がステージ上で一列に、立てかけられた鏡の下に仰向けに横たわります。横たわった状態で振り付けをすると、鏡にその姿が映るという演出です。動き自体は過激なものではないのですが、横たわった状態で局部的に激しい動きをするので、鏡に映し出されたものはかなりセクシーなイメージを与えます。これが、計算され尽くされた精密な動きをするため、いやらしくはならないのです。

「Baby Don't Cry」の後、Layとルハンの2人が、Lay「最近どう?」ルハン「まあまあだよ」といったかんじで掛け合いをしながら花道に現れます。小芝居のような掛け合いなので、何するつもりなんだろう--?と思ってみていると、「最近携帯を変えた人が多いみたいだね。」Lay「最初に変えたのはルハンじゃない?」「どこの携帯使ってるか知ってるよね--?」という流れで、スポンサーであるSumsung GALAXY宣伝タイムが始まるのです。
衝撃を受けました。こんなに高いチケット代を払っていながら、コンサートの中で宣伝をみなきゃいけないなんて---
よくK-POP事情の解説などで、「K-POPグループは中国市場を意識して、中国人メンバーを加えているグループも多い。」などと書かれていますが、まさにその「中国市場戦略」が具現化された瞬間でした。この後、メンバー全員が携帯を持ってステージに現れ、GALAXY携帯の実写広告を演じます。韓国芸能のアジア展開におけるサムスンの影響力の強さを思い知りました。


EXOは人数的にはSuperJuniorに近いですが、雰囲気的にはSuperJuniorよりはSHINeeに近い気がします。
EXOは1stツアーということもり、全編を通じてアドリブが少なく、改めてSuperJuniorのアドリブの多さは異質なのだと思いました。
EXOはアンコールのファンサでも、メンバー同士であんまりベタベタしません。(BL)カップリング系のサービスは思ったほど多くありませんでした。かろうじて、セフンとルハンが手に持っていた携帯でツーショット撮りしたくらいです。そのときはファンが絶叫でした。
メンバーは全体的に大人っぽく、1日目だったせいかもしれませんが、暴走する人がいませんでした。敢えていえば、暴走気味だったのはタオです。「ピーターパン」のときは一人でアリーナ席に客席降りしていました。7月18日の公演ではタオがもっともハプニングが多く、ソロコーナーでは剣と棒を使った武術を披露しますが、指を怪我してしまったようです。ソロの後では指に包帯かテープを巻いていました。さらに、アンコール前の「Overdose」では、ラストの空中回転を失敗してしまいました。床が滑りやすかったと言っていましたが、タオが落ち込んだ様子だったのでメンバーみんなに慰められていました。
SUHOは最初のMCで「怪我がなく、楽しいコンサートになりますように。」と語り、ファンに対して「コンサート中に怪我をしないようにくれぐれも気をつけて。」と呼びかけていました。タオのハプニングがありましたが、最後のMCでSUHOは「タオが怪我してしまったけれど、ひどい怪我ではなかったのでよかった。」とフォローしていました。

今回のコンサートは11人で行われ、最初から11人であったかのように進行しました。
EXO上海コンサートの1日前つまり7月17日、EXOを脱退したクリスが中国芸能界に電撃的に登場しました。
7月17日に中国で公開された映画「小時代3」のエンディングで、クリスが挿入歌を歌う形で現れました。クリスが歌った曲「時間煮雨」は「小時代3」の正式なエンディングテーマソングではありません。エンドロールに流れる正式な曲は台湾の女性シンガーのジョリン・ツァイ(蔡依林)が歌うことで以前から決まっており、これに関しては予定どおりでした。クリスの歌は、映画本編とエンドロールとの間に予告編的に突っ込むような形で現れます。突然真っ黒なスクリーンに「演唱:呉亦凡」(クリスの中国名)という白い大きな文字が浮かびあがり、クリスの歌が始まります。映像にはクリスは登場しません。「時間煮雨」という曲は、クリスのために作られた曲ではなく、もともと「小時代」シリーズの1と2で使われていた挿入歌で、郁可唯という中国の女性歌手の曲です。クリスは映画の続編「小時代4」に出演するのではという噂もあります。

【セットリスト 2014年7月18日】
1.MAMA
2.Let Out The Beast
3.LAYソロ(ダンス)
4.月光 (Moonlight)(中国語)(イスが出てくる)
MC
5.チャニョルソロ(ドラム)
6.Your world(中国語)
7.メンバーの写真
8.Black Pearl(中国語版)
9.CHENソロ
10.LOVE LOVE LOVE
ファンサ:SorrySorry、Dream Girl、Ring Ding Dong、Genie、Geeなど。
11.XOXO
12.RUN ファンが映る(歌詞表示あり)
13.セフンソロ(ダンス)
14.Thunder(EXO-M)中国語
15.D.Oソロ(歌)
16.My Lady 鏡が出てくる
17.ベッキョンソロ(ピアノ)
18.Baby Don't Cry(中国語)
19.携帯CM
20.マシーン(EXO-K)
21.3.6.5
22.History
23.ルハンソロ
24.SUHOソロ(歌)
25.ピーターパン
26.タオソロ(武術)
27.Heart Atack(楽屋映像)
28.KAIソロ(ダンス)
29.Overdose
アンコール
30.Growl
31.Wolf
32.Lucky
21:50終了

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