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CCG EXPO2014(3)LoL(League of Legends/英雄聯盟)上海大学生チーム招待試合を開催~DOTA2とLoL~

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日本ではまったく話題になっていませんが、7月18日からオンラインゲーム「DOTA2」の国際招待試合がシアトルで始まります。通称「DOTA2 TI4」と呼ばれる大会です。(正式名称は「The International DOTA2 Championships」)
オフィシャルサイト:http://www.dota2.com/international/announcement/
会場:アメリカワシントン州シアトルキーアリーナ 開催期間:2014年7月18日~21日まで。
DOTA2の国際大会は4回目ですが、今大会の優勝賞金は4,823,727USドル、賞金総額は900万USドル以上、歴代最高額と言われています。優勝チームの賞金は日本円に換算すると、約4億8千万円です。税金を引かれるとしてもものすごい額の賞金です。
DOTA2は世界的に人気のあるPCオンラインゲームで、「DOTA2 TI4」(TI4はThe International 4の略、4回目の国際大会)はいわゆる「eスポーツ大会」です。
「eスポーツ」はPCゲームを反射神経や戦術を競うスポーツとして捉えるもので、アメリカがeスポーツ大会に出場するために訪米する外国人プレイヤー、つまりゲーマーに対してスポーツ選手としてのビザを発行したことが話題になっています。eスポーツをオリンピック競技種目にしようという動きも一部にはあるほどです。eスポーツが普及しているのは、アメリカ、中国、韓国、ヨーロッパなどで、最近中国が特に力を入れています。日本は家庭用ゲーム機のシェアが高く、PCゲームユーザーが少ないこともあり、eスポーツがあまり流行っていません。

DOTA2 TI4は招待チームに加え、地区予選から勝ち抜いたチームが本大会に出場できます。地区予選は中国、米州、ヨーロッパ、東南アジアの4地区に分かれて行われます。これ以外のエリア、例えば韓国やオーストラリアは「東南アジアエリア」として参加します。ヨーロッパのチームは、チーム内に複数の国の選手が混在しているのが一般的で、具体的な国名ではなく「EUチーム」と名乗るチームもあります。招待チーム11チームのうち4チームが中国チームで、全体的にみて中国勢が有力です。
なぜDOTA2が中国で注目されているかというと、中国人プレイヤーの数が多いというのもありますが、中国チームが強いからです。夏季オリンピックは別として、中国チームが活躍できる国際大会というものはなかなかないので、eスポーツは貴重な活躍の場です。DOTA2 TI4も、中国国内のメディアではかなり注目されています。
DOAT2は中国語版サーバーがあり、中国ゲーム大手の「完美世界」(Perfect World)が運営しています。中国名は「刀塔2」。


中国ではDOTA2も人気がありますが、LoL(League of Legends/リーグ・オブ・レジェンズ 中国名:英雄聯盟)というゲームはさらに流行っています。LoLは中国ではテンセント(Tencent/騰訊)が中国語サーバーを運営しています。
LOLの開発元である米Riot Gamesは、2011年初頭に中国のゲーム・IT大手のテンセント(Tencent/騰訊)に買収されました。2011年の買収については「テンセントは米Riot Games買収のため現金2.31億ドルを投じ、これによりテンセントの持株比率は22.34%から92.78%になった。」と報告されています。テンセントは2008年からLOLの中国語版を運営しており資本参入を進めていたので、2011年に突然買収したわけではありません。テンセントからの投資はLOLの開発費に当てられたとされています。

CCG EXPO 2014ではLoLの大学チーム招待試合が行われていました。上海地区の大学の有力チームを招待しトーナメント戦を行うというものです。会場の一角に舞台を設置し、観客を集めて巨大スクリーンでゲーム観戦できます。座席はびっしり埋まっており通路まで観客が溢れていました。ものすごく盛り上がっていました。チームプレーで攻撃を成功させたときなどは、観客から大歓声が起きます。







■ゲーム実況解説者が試合を盛り上げます。


■LoLは1チーム5人で対戦。この試合は上海電力学院VS上海理工大学。女の子は1チームに1人いるかいないかです。


中国にはオンラインゲームをテーマにした小説も多く、プロリーグで戦うプロゲーマーたちを主人公としたした小説もあります。このジャンルのヒット作、小説「全職高手」(中国起点網に連載)は女の子に人気があります。
小説連載は2014年4月に終了しましたが、最後に国際試合の中国代表チームを結成するという設定を作って終わったので、連載終了後も新作グッズや二次創作が展開されています。
■「全職高手」世界大会の中国代表チームのコスプレ。


■アニメグッズショップ艾漫が発売する「全職高手」グッズ。オンラインゲームに必須のヘッドセットを、作中のチームのロゴを入れグッズとして制作。けっこういい値段で売ってました・・・・。「全職高手」のファンは年齢層が低いです。




過去10年、アジアでPCオンラインゲームを牽引してきたのは韓国でした。PCゲームはパソコンはもちろん、キーボード、マウス、ヘッドセットなど周辺機器が重要な役割を果たします。PCゲームの普及は、サムスンやLGなどのパソコン周辺機器の販売戦略とも深い関係がありました。オンラインゲームの国際大会としては「WCG」(World Cyber Games)が有名でしたが、2013年で幕を閉じました。大会終了の原因の一つは、大会の大スポンサーであったサムスンの事業戦略転換だと言われています。今後は中国が国際試合を主催する機会が増えてくるのではと思います。

EXO The Lost Planet Tour上海コンサート(2014年7月18日)~進化するK-POP

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EXO「The Lost Planet Tour」上海公演(7月18日 1日目)を見にいってきました。5月25日にソウルで始まったこのツアーは6月以降中国各都市を精力的に回っています。
【The Lost Planet Tour 中国公演】
香港公演:6月1日~6月2日(アジアワールドエキスポ)
武漢公演:6月14日(武漢スポーツセンター)
重慶公演:6月28日(重慶オリンピックセンター)
上海公演:7月18日~19日(メルセデスベンツアリーナ)
長沙公演:7月27日(長沙賀龍体育中心)
西安公演:8月2日(陕西省体育場)
この後、広州、北京、青島公演が予定されています。

北京はルハンの出身地、長沙はLay、青島はタオ、広州はクリスの出身地です。ツアーでは中国人メンバー全員の出身地を回ることになります。特に北京はルハンファンの大本営なのでとんでもないことになりそうです。
EXOは中国でものすごく人気があります。特に中国人メンバーのルハン(ルーハン/LUHAN)が人気です。小学校高学年の上海人の女の子が「みんなが学校でルハンの話ばかりしているけれど、私はそんなに興味がないから話についていけなくて困る」とこぼすような状況です。コンサートはもっと小中学生が多いかと思ってましたが、意外にファンの年齢層が高かったです。高校生か大学生または20代の社会人の子も多かったです。
EXO上海コンサートのチケットは本当に激戦でした。定価は1280元(約2万2千円)/980元(約1万7千円)/720元(約1万2千円)と高額の設定だったのですが、定価でまともに買えた人なんているんだろうかと思うほど、販売価格が高騰しました。
小中学生の子は親同伴で見に来ていることも多く、父親などは明らかに興味がなさそうなので、貴重なチケットを本当にEXOが好きな子に回せればいいのに・・・とも思いました。
■コンサート会場:メルセデスベンツアリーナ。EXO中国公演は屋外スタジアムが多いので、上海は貴重な室内アリーナ公演です。


■会場の周りには出店が多数出展。オフィシャルのコピーグッズが大半。


■花道は思ったよりも小さく、ステージにはEXOのツアーロゴの隣に「Sumsung GALAXY」の文字があります。




コンサートはほぼ定刻どおりに19:30過ぎに始まりました。オープニングは「MAMA」です。
クリスが抜けてしまったので11人でのパフォーマンスになります。11人でのパフォーマンスは思ったほどクリスの穴を感じさせませんでした。「MAMA」から「Let Out The Beast」とダンス曲が続きます。
EXO全員のコンサートを見るのは初めてだったのですが、想像していた以上にクールでスタイリッシュなステージでした。その原因の一つは衣装です。王子様的なキラキラ衣装や、純白のスーツとか、可愛らしいカラフルなTシャツなど、派手やかな衣装はありません。全体的にモノトーンや落ち着いた色調のシンプルな衣装で統一されていました。
曲と曲の間に各メンバーのソロコーナーが挟まります。最初のソロコーナーはLayのダンス。ソロの時間は短く1~2分です。
「月光」はルハンとCHENが並んでリードボーカルとしてステージから花道に向かって歩いてきます。花道の真ん中でボーカルの2人がせりあがり、それを取り囲む他のメンバーがイスを使ったパフォーマンスをします。EXOはSMエンターの中で一番若手のボーイズグループのはずですが、全体的に大人っぽくてアーティスティックな演出です。隙のない美しいパフォーマンスにため息が出ます。
ため息が出るといえば「Black Pearl」です。こりゃすごいわと思いました。緻密なフォーメーションのダンスで、本当に客席から感嘆のため息が聞こえてきました。ステージと花道の空間を巧みに利用し、11人全員で立体的な動きをみせます。この緊張感はライブでしか味わうことのできません。厳しいレッスンと訓練、犠牲的な制約のもとでしか生み出せないストイックな魅力が放たれるSMエンターテインメントの真骨頂です。

MCコーナーでは、基本的に中国人メンバーは中国語で話し、韓国人メンバーは韓国語で話します。韓国語→中国語の通訳が入りました。EXO-Mの韓国人メンバーはもう少し中国語を話せるはずですが、MCはほとんど韓国語でした。韓国人メンバーは中国語は「謝謝!我愛你!」(ありがとう、愛してるよ)くらいしか言いません。
MCでは一人一人がコメントする形式で、メンバー同士でガヤガヤとおしゃべりするという場面はなかったです。11人が一列に並び、一人ずつMCを回していくのですが、「今日は忘れられないコンサートにしましょう!」「もっと良い作品を見せられるようにがんばりますので応援してください。」といった、お行儀の良いことしか言いませんでした。あるメンバーが「上海のファンの皆さん、久しぶり--!」と言っていたのですが、彼らは5月11日に上海でイベントをやっているので(しかも同じ会場)、久しぶりというほどでもないです。
SUHOの番になったとき「前に上海に全員で来たのは5月でした。」と訂正するかのように前回のイベントのことに触れたので、さすがリーダー!と思いました。

クリスが抜けたので、中国語MCはLayがリードし、ルハンが相槌を打つようなかんじです。タオももちろん話すことはできますが、MCの司会ができるというかんじではなく、Layとルハンが話す場面が多く見られました。

中国公演ではルハンファンが目立ちます。鹿の角の電飾がついたカチューシャをつけていたり、「鹿」の電飾を掲げる集団がスタンド席でアピールしています。ルハンは本当にアイドル性のある人です。スタイル、顔の小ささ、声質など資質に恵まれています。客に反応を求めるときにする耳に手を当てるポーズも、漫画の主人公のようにサマになりかわいいです。
韓国人メンバーでは特にチャニョルとベッキョン、セフンが人気があります。EXOには、他のグループだったらグループに一人いればいいくらいの美形がゴロゴロいますが、その中でもチャニョルのビジュアルは突出しています。すべての表情・笑顔がCMから抜け出してきたようです。歌唱力ではベッキョンが抜きん出ていて、ビジュアル的にも独特のオーラがあって目立ちます。セフンは女の子に好かれそうな色気があり、中国では人気が高いです。
EXO-KとEXO-Mと分かれたパフォーマンスが多いですが、クリスが抜けたせいもあって、Mが弱く感じます。KはKAIのダンスがとても上手くて、KAIとセフンの長身ダンサーがいるので見栄えがします。Mはクリスが抜けて、ポジション的にタオが寂しそうなかんじでした。

K-POPのコンサートに行くのは久しぶりだったのですが、SMエンターのグループが常に進化し続けているのを感じました。
もともとK-POPのステージ映像、CG効果、ライティングなどは非常に巧みですが、更に進歩しました。
タオのソロの後、ステージ上のカメラがタオをアップで映します。タオは激しい武術パフォーマンスの後で汗だくですが、白い衣装を着込みます。タオがカメラを連れて舞台裏に下がりますが、カメラはずっとタオを追いかけ続けます。そのうちに、他のメンバーが次々と現れて、バックステージの奥へ奥へと導きます。この映像が「Heart Atack」をバックに流れるのですが、ものすごくよくできていました。EXOのコンサートステージで使われる映像は特定のストーリーがなく、イメージや造形の羅列です。また、SMエンター独特のヘンなアニメもありませんでした。あれがなかったおかげで、クール・スタイリッシュ度合いが余計にアップしました。
「My Lady」では11人全員で鏡を使ったパフォーマンスをします。メンバー全員がステージ上で一列に、立てかけられた鏡の下に仰向けに横たわります。横たわった状態で振り付けをすると、鏡にその姿が映るという演出です。動き自体は過激なものではないのですが、横たわった状態で局部的に激しい動きをするので、鏡に映し出されたものはかなりセクシーなイメージを与えます。これが、計算され尽くされた精密な動きをするため、いやらしくはならないのです。

「Baby Don't Cry」の後、Layとルハンの2人が、Lay「最近どう?」ルハン「まあまあだよ」といったかんじで掛け合いをしながら花道に現れます。小芝居のような掛け合いなので、何するつもりなんだろう--?と思ってみていると、「最近携帯を変えた人が多いみたいだね。」Lay「最初に変えたのはルハンじゃない?」「どこの携帯使ってるか知ってるよね--?」という流れで、スポンサーであるSumsung GALAXY宣伝タイムが始まるのです。
衝撃を受けました。こんなに高いチケット代を払っていながら、コンサートの中で宣伝をみなきゃいけないなんて---
よくK-POP事情の解説などで、「K-POPグループは中国市場を意識して、中国人メンバーを加えているグループも多い。」などと書かれていますが、まさにその「中国市場戦略」が具現化された瞬間でした。この後、メンバー全員が携帯を持ってステージに現れ、GALAXY携帯の実写広告を演じます。韓国芸能のアジア展開におけるサムスンの影響力の強さを思い知りました。


EXOは人数的にはSuperJuniorに近いですが、雰囲気的にはSuperJuniorよりはSHINeeに近い気がします。
EXOは1stツアーということもり、全編を通じてアドリブが少なく、改めてSuperJuniorのアドリブの多さは異質なのだと思いました。
EXOはアンコールのファンサでも、メンバー同士であんまりベタベタしません。(BL)カップリング系のサービスは思ったほど多くありませんでした。かろうじて、セフンとルハンが手に持っていた携帯でツーショット撮りしたくらいです。そのときはファンが絶叫でした。
メンバーは全体的に大人っぽく、1日目だったせいかもしれませんが、暴走する人がいませんでした。敢えていえば、暴走気味だったのはタオです。「ピーターパン」のときは一人でアリーナ席に客席降りしていました。7月18日の公演ではタオがもっともハプニングが多く、ソロコーナーでは剣と棒を使った武術を披露しますが、指を怪我してしまったようです。ソロの後では指に包帯かテープを巻いていました。さらに、アンコール前の「Overdose」では、ラストの空中回転を失敗してしまいました。床が滑りやすかったと言っていましたが、タオが落ち込んだ様子だったのでメンバーみんなに慰められていました。
SUHOは最初のMCで「怪我がなく、楽しいコンサートになりますように。」と語り、ファンに対して「コンサート中に怪我をしないようにくれぐれも気をつけて。」と呼びかけていました。タオのハプニングがありましたが、最後のMCでSUHOは「タオが怪我してしまったけれど、ひどい怪我ではなかったのでよかった。」とフォローしていました。

今回のコンサートは11人で行われ、最初から11人であったかのように進行しました。
EXO上海コンサートの1日前つまり7月17日、EXOを脱退したクリスが中国芸能界に電撃的に登場しました。
7月17日に中国で公開された映画「小時代3」のエンディングで、クリスが挿入歌を歌う形で現れました。クリスが歌った曲「時間煮雨」は「小時代3」の正式なエンディングテーマソングではありません。エンドロールに流れる正式な曲は台湾の女性シンガーのジョリン・ツァイ(蔡依林)が歌うことで以前から決まっており、これに関しては予定どおりでした。クリスの歌は、映画本編とエンドロールとの間に予告編的に突っ込むような形で現れます。突然真っ黒なスクリーンに「演唱:呉亦凡」(クリスの中国名)という白い大きな文字が浮かびあがり、クリスの歌が始まります。映像にはクリスは登場しません。「時間煮雨」という曲は、クリスのために作られた曲ではなく、もともと「小時代」シリーズの1と2で使われていた挿入歌で、郁可唯という中国の女性歌手の曲です。クリスは映画の続編「小時代4」に出演するのではという噂もあります。

【セットリスト 2014年7月18日】
1.MAMA
2.Let Out The Beast
3.LAYソロ(ダンス)
4.月光 (Moonlight)(中国語)(イスが出てくる)
MC
5.チャニョルソロ(ドラム)
6.Your world(中国語)
7.メンバーの写真
8.Black Pearl(中国語版)
9.CHENソロ
10.LOVE LOVE LOVE
ファンサ:SorrySorry、Dream Girl、Ring Ding Dong、Genie、Geeなど。
11.XOXO
12.RUN ファンが映る(歌詞表示あり)
13.セフンソロ(ダンス)
14.Thunder(EXO-M)中国語
15.D.Oソロ(歌)
16.My Lady 鏡が出てくる
17.ベッキョンソロ(ピアノ)
18.Baby Don't Cry(中国語)
19.携帯CM
20.マシーン(EXO-K)
21.3.6.5
22.History
23.ルハンソロ
24.SUHOソロ(歌)
25.ピーターパン
26.タオソロ(武術)
27.Heart Atack(楽屋映像)
28.KAIソロ(ダンス)
29.Overdose
アンコール
30.Growl
31.Wolf
32.Lucky
21:50終了

中国映画「小時代3:刺金時代」と「後会無期」公開~郭敬明と韓寒の銀幕対決、燃えよ人民元

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最近中国で公開される映画は「初回上映」がブームになっています。
映画は木曜日か金曜日に封切られることが多いですが、日付が変わる夜0時0分に各地の映画館で「初回上映」が行われ、多くの観客を集めています。以前は、先行上映はあっても夜の0時0分に全国規模で一斉公開する習慣はありませんでした。ここ最近は、大作映画は初日の0時0分の上映(中国語では“零点首映”)が当たり前になってきています。
7月17日(金)に人気小説家郭敬明の映画「小時代3」(Tiny Times3)が公開されました。(小時代1と2については、過去ログをご参照ください)
7月17日0時0分の「小時代3」初回上映は、750万元(約1億2千万円)の興行収入を上げたと報道されています。これは「トランスフォーマー4」に次ぎ歴代2位の記録です。

中国でも、若い人たちはSNSで自慢できるようなこと、SNS上の仲間から注目されやすいことを好んでやる傾向があるので、初回上映はかっこうのネタです。また、平日の深夜0時に、学生や社会人が映画館に大勢詰め掛けるというのは、若年層の自家用車の保有率が上がっていることも影響していると思います。

■小時代3:刺金時代(2014年7月17日公開)


■左:マクドナルドMc Cafeと「小時代3」のコラボ。 右:パソコンメーカーLenovoとのコラボCM。
  
 
「小時代3」は、前作以上に埋め込み広告のオンパレードでした。そして、これでもかというほど、衣装を交換します。作品で使用された衣装の総数は7000着を超えるそうです。冒頭で主人公たち女性4人が出張と遊びでローマに行くのですが、これもFENDIなどのブランドとローマ旅行を宣伝するためのような数分間です。
基本的に舞台は上海で、実在のスポットが多く登場します。登場人物はほぼ全員美女・美男設定ですが、パート3では新たにイケメンが2人投入されました。
韓国ドラマ「美男バンド」でドラムを叩いていたイ・ヒョンジェが出演しています。
主人公の中米ハーフの従兄弟・Neilを演じるイ・ヒョンジェ。微妙な中国語が役柄に非常にマッチしていました。ローマのコレクションでモデルとして登場するシーンは強烈なインパクトがあります。
  

主人公の異母兄弟「顧準」を演じる台湾のモデル兼俳優の任佑明(任言恺と記名されることもあり)。本作では演技らしい演技はありませんが186cmの長身が目を引きます。
  

私は初日7月17日の19時30分の回を観にいったのですが、カルト映画ファンの集いのような独特の雰囲気がありました。
映画「小時代」のアンチは多いです。良識のある大人は、この映画のことを「全編広告の軽薄なご都合主義映画」と批判します。ある映画情報サイトでは「小時代」の評価は10点満点中4.2点という異様な低さを記録しています。
しかし、パート3ともなると、そんな批判や非難を知りつつなおも劇場に足を運ぶ、ある意味強い意志を持った観客ばかりです。パート3も、1分に1回はツッコミどころがあり、劇場でツッコミながら賑やかに映画鑑賞するのはすごく楽しかったです。話はツッコミどころ満載ですが、映像の物質的な美しさと豪華さは圧倒的で、脚本のセンスはいいです。2時間以上の尺がありますが、展開が速く全然眠くなりません。
そして、エンディングにはEXOを脱退したクリスが挿入歌で登場するというサプライズもあり、さすが「小時代」、期待を裏切りません!!
映画「小時代」は次回作パート4で完結と発表されています。(もともとパート3で完結の予定でしたが)
パート4は来年の旧正月公開予定で、EXOを脱退したクリスも出演するのではと噂されています。
しかし「小時代」のイケメン枠は既にいっぱいいっぱいなので(レギュラーキャラの中にイケメン設定がすでに7人いる)、この中にどうやってクリスを突っ込んでくるのか楽しみです・・・。

「小時代3」の興行成績は、初日に1.1億元(約18億円)、公開3日で約3億元(約50億円)を超えたと発表されました。
初日に映画館に足を運ぶのはお祭りであって、映画から人生の糧になる何かを得たいなどと考えている人はほぼいません。純粋な娯楽であり、一種の消費なのです。しかし、公開から僅か3日を過ぎた頃から早くも客足が下降しはじめたと言われています。公開から1週間が経つと、もう新鮮味、話題性が薄れています。いまは何事も消費サイクルが早いですが、「小時代3」は消費サイクルの早さという面でも新記録かもしれません。客が数人しかいない映画館で「小時代」を見ると、スクリーンの向こうの華やかな世界は白々しく映り、薄ら寒い気持ちになります。それでも、最終的な興行収入は5億元(約80億円)を達成すると予想されています。

7月24日からは、郭敬明と並ぶ人気小説家である韓寒(ハン・ハン)が初監督を務める「後会無期」(中国語表記:后会无期/英語名:Continent)が公開されました。



「後会無期」というタイトルは、直訳すると「次はもうない」という意味です。中国語の「後会有期」(また次がある)という慣用句の中の「有」を「無」に変えたものです。「後会有期」は、卒業、転職、転居など別離の場で「またいつか会えるでしょう。」という意味で気軽に使われる言葉です。しかし、別れるときは「また次がある」と思っていても、もう「次」などはなかった・・・という現実をこの作品はテーマにしています。

出演:馮紹峰(フォン・シャオフォン。大陸の人気俳優。2011年中国ドラマ「宮」でヤン・ミーとともに一躍スターに。)、陳柏霖(チェン・ボーリン。台湾俳優)、鍾漢良(香港俳優。ここ10年ほど主に大陸のドラマ・映画界で活躍している)、王珞丹(中国の人気女優)、袁泉(中国のベテラン女優)、陳喬恩(台湾ドラマ女優。「ハートに命中100%」でブレイク)
【あらすじ】
中国の最も東にある小さな島「東極島」に生まれ育った浩漢(馮紹峰)は、職を転々としながら暮らしている。島の若い者としては廃れた故郷を復興させたいと願っているが、実際には何もできない。ある日、島に派遣されていた教師(チェン・ボーリン)が、西の果ての学校に転勤することになり、浩漢は車を走らせてもう一人の仲間と3人で教師を送っていくことにする。その旅の途中で幼馴染の女性(陳喬恩)、長年の文通相手(袁泉)、コールガール(王珞丹)、バイカー(鍾漢良)などと出会うというロードムービー。
  

ストーリーや展開にそれほど斬新なところはないのですが、寂れた島、砂漠で見上げる衛星の打ち上げなど映像が素晴らしいです。役者の演技、音楽などもよく、いい映画でした。特に主役の馮紹峰がすごく上手いです。蛙のシーンは最近の中国映画の中では名シーンとして語り継がれるのではと思います。映画情報サイトでも10点満点中8.3点と高い評価を得ており、興行成績も伸びています。

「後会無期」は「小時代」と正反対で、地味でさびしい風景ばかり出てきます。
廃墟のような小島、寂れたモーテル、無人のガソリンスタンド、砂漠・・・・。
ですが、見た目は地味だけれど、制作側は本当はものすごくお金を持っているのを感じます。役者は知名度と実力を兼ね揃えた売れっ子ばかりで、映像処理などのバックスタッフは韓国の制作チームを起用しています。音楽は小林武史です。ただし、「岩井俊二の映画音楽も手がけた小林武史を起用」と宣伝されていた割には、主題歌、エンディング、挿入歌、いずれも小林武史の曲ではなく、あまり目立っていません。最後のピアノ曲はすごくいい曲でした。主題歌は韓寒が作詞・作曲でG.E.M紫棋という今話題の中国女性歌手が歌っており、エンディングは朴樹という大陸の男性歌手の曲です。

本当はすごくお金があるのに、敢えて寂れた雰囲気の映画を作っています。朴訥とした映像の後ろ側で、人民元が燃えているのが透けて見えるようです。

「後会無期」は中国で制作された映画ですが、台湾映画のような雰囲気です。もし日本で公開されることがあるとすれば、「小時代」よりは「後会無期」の方が観客の嗜好に合うかもしれません。
「後会無期」は「小時代」よりはずっとリアルな描写の作品ですが、これがいまの中国を反映しているかというと、そういうわけでもないです。ただ、作者である韓寒(ハン・ハン)の世界観や作風がよく表れており、中国観衆から高い評価を得ていることからみると、「後会無期」のような作風の作品がいま求められているといえます。
「小時代3」は非現実的な夢物語ですが、とどまるところを知らない物質面での追求と商業主義は、むしろ中国の現実をより反映しているように思います。

中国最強のショタグループTFBOYS~EXOに迫る勢い・・・?

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いま中国国内で、EXOに迫る勢いのアイドルグループがいます。
2013年8月にデビューした、平均年齢14歳の3人組みボーイズグループ「TFBOYS」です。
デビューから半年を過ぎた頃から、主にネットメディアを通じてぐいぐいと知名度を上げています。最近では企業のイメージキャラクターにも起用され、テレビコマーシャルに出るほどになりました。
2014年春の時点で、「中国大陸のアイドルで、いま一番人気があるグループは?」と聞かれると、「TFBOYSです。」と答えるほかない状況になっていました。他にめぼしいグループがいないからです。
中国本土はアイドル市場が空白といってもいいです。
日本や韓国のように、10代の少年・少女アイドルグループを、次々と世に送り出すシステムが中国は整っていません。TFBOYSは、中国の「市場の空白地帯」にうまく舞い降りたといえます。
しかし、それが、究極のショタグループでした。メンバーの3人は、1999年、2000年生まれで、現在平均年齢14歳です。

■中国最強のショタグループ TFBOYS 


■メンバー
王俊凱(Karry)
1999年9月21日生まれ、重慶出身
173cm(成長中)
歌担当

王源(ROY)
2000年11月8日生まれ、重慶出身
167cm(成長中)
歌担当

易烊千璽(Jackson)
2000年11月28日生まれ、湖南省出身
168cm(成長中)
ダンス担当
2009年に「飛少年」というグループに所属していた経歴あり。このグループを脱退後、TFBOYSに加入しており、他の2人と経歴が異なる。なお、かつて所属していたグループも3人組みのボーイズグループで、平均年齢8歳だったそうです。

■音楽
これまでにEPを8枚リリース。EPといってもほぼ完全にネット配信。
2014年3月リリースEP「マジックキャッスル」。この頃から知名度が急激に上がり、「中国大陸で一番人気のあるグループ」になる。


彼らのバックとなっているのは、重慶にある「重慶時代峰峻文化芸術トレーニングセンター」という組織です。メンバーのうち2人は、この会社が運営する、子供向けに歌、ダンス、演技などいわゆる芸能レッスンを行うスクールの出身とされています。このスクールは、タレントの素質がある男の子のみを集めた訓練生クラスを設けていると紹介されています。
素質を見出された3人が、「TFBOYS」としてグループを結成し、北京時代峰峻文化芸術発展公司という会社からデビューしました。

私がTFBOYSの存在に気付いたのは、2013年の末頃でしたが、あまりのショタぶりに直視できませんでした。
本当に子供で、「みちゃいけないもを見てる」感が半端なかったです。MVは衣装、ダンス、歌ともにボーイズアイドルグループらしいものなのですが、「まだ振りつけを覚えていないのでは」と思うような状態のものがリリースされていました。

しかし、さすがに成長期の男の子なので、この1年で身体的にものすごく成長しました。

出てきたばかりの頃は、ショタすぎて本当に見ていられませんでしたが、いまはある程度の普通の低年齢ボーイズグループになってきました。

■2013年10月にリリースしたEP「Heart夢・出発」。この頃は本当にやばかった。


TFBOYSのファンは、小学生から40代と言われており、熱狂的なファンも多いです。
ショタを売りにしてはいますが、彼らがどんどん成長してしまうので、「いまの彼らを見れるのはいまだけ」という心理がはたらくのも、熱狂させる原因になっている気がします。

彼らは素質はありますが、「天才少年くん」ではありません。中国には、幼少期から声楽や舞踊を専門的に習わされ、国際大会で賞を取ったりする子供がたくさんいますが、TFBOYSはそういう類の子供ではありません。別世界の「天才くん」ではなく、「学校で一番人気のある男の子」といったかんじです。また、K-POPグループのように、一寸の乱れもない高度なパフォーマンスをすることもできません。振り付けは上手くできなかったり、間違えたりしながら一生懸命やっています。
TFBOYSを見ていると、デビューしたばかりの頃の飛輪海(フェイルンハイ)を思い出します。飛輪海のデビュー時期を10歳引き下げていたら、TFBOYSみたいだったのでは・・・。

TFBOYSは14~15歳ですが、この年齢は人生の中で一番たくさんの可能性を感じさせる年齢なのではと思います。
とくに、中国社会ではそう感じさせられます。
自分にはない可能性をもつ「少年」を見ていたい、そう願う少女や女性の心が、TFBOYS人気を生み出しているのではと思います。

■■おまけ■■TFBOYSの「売り方」は、主にネットを駆使していろいろな仕掛けがされており、中国独自のネットメディア体系を生かしたものなので、大変面白いです。
■音楽サイト「音悦Tai」は、デビュー時から一貫してTFBOYSを持ち上げてきたメディアのひとつ。
http://www.yinyuetai.com/


■動画サイト愛奇芸(iQIYI)では、TFBOYSのバラエティ番組「TFBOYS アイドルノート」を制作し配信中。この番組は2014年8月から、中国本土と台湾で収録。TFBOYSは台湾でも人気があります。
http://www.iqiyi.com/a_19rrhc0g7t.html


韓国や台湾、香港ではなく、中国本土出身のアイドルを使いたいと考える中国企業は多いようです。ここ最近、急激に広告に起用されることが増えています。
■オンラインゲームのイメージキャラクターに。


■中国国産の家電メーカー「歩歩高」の就学児童向け学習補助デバイスのイメージキャラクターに。


■食品メーカー「雅客」(Yake)のビスケットのコマーシャルに起用される。現在テレビコマーシャル放送中。

韓国ミュージカル「トゥーランドット」上海公演を観てきました~~ミュージカル俳優イゴンミョンさんの魅力

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韓国ミュージカル「トゥーランドット」を観てきました。この作品は、第16回(2014年)中国上海国際芸術祭出品作品の一つとして上演されました。K-POPアイドルが出演することで日本でも認知度が若干上がっていますが、韓国はミュージカルが盛んです。


上演日:2014年11月1日、11月2日 19:15~(合計2公演)
場所 :上海東方芸術センター 歌劇庁(1015席)


チケット:480元/380元/280元/180元 (480元=約8500円、180元=約2700円。※海外ミュージカルとしては非常に低価格に設定されています)

本作品は大邱国際ミュージカルフェスティバル(Daegu International Musical Festiva、通称DIMF)の作品として上海芸術祭に出品されました。2010年に韓国で試演された後、2011年第5回DIMF(大邱国際ミュージカルフェスティバル)の開幕作品として上演されました。
DIMF公式サイト:http://f.dimf.or.kr/

今回2014年11月の上海公演は、トゥーランドットをパク・ソヨン、カリフ王子をイ・ゴンミョン、召使のリューをイ・ジョンミが演じました。



■チケットサイト 大麦(damai.cn)サイトの写真 出典:http://item.damai.cn/73331.html






韓国ミュージカル「トゥーランドット」は、オペラ「トゥーランドット」をベースにしていますが、以下のような改編が加えられています。
まず、原版にある中国的な要素はほとんど排除されています。舞台設定は中国王朝の宮廷ではなく、ファンタジー系ゲームの世界のようなビジュアルです。
また、音楽は韓国ミュージカルオリジナルなのではと思います。有名な「誰も寝てはならぬ」など、プッチーニのオペラ楽曲は使われていないような気がします。
狂言回し的な役割を果たす大臣たちは本来3人ですが、4人になっています。
物語の中核となる「3つの謎解き」の内容と答えは、書き換えられています。
トゥーランドットの母親が登場します。トゥーランドットは母の死に由来する恨みと呪いによって、氷のような残酷な心になるという背景に重点が置かれており、トゥーランドットと母親の妄執が物語の鍵になっています。
主要キャストはまったく踊りませんが、モブダンサーの動きはアクロバティックな要素が盛り込まれており、衣装や髪型も前衛的です。

韓国ミュージカルならでは・・・・と思うところ。

まず、女奴隷のリューが、アイドルのようにかわいらしくて、とても奴隷や召使には見えませんでした。
衣装や髪型、メークが、造形としては非の打ちどころのないプラスチックな美しさでした。K-POPアイドルのようです。
衣装、メーク、顔、スタイル、造形的な美しさという点では、メインキャストの3人は本当に美しかったです。豪華な衣装を着こなすスタイルもさすがです。
特にカリフ王子を演じたイ・ゴンミョンさんがものすごくかっこよかったです。
背が高くて180cmくらいあるのではないでしょうか。長髪に、中央アジアの荒野を旅する若者風衣装が非常によく似合っていました。色白で非常に若く見えるイケメンミュージカル俳優です。歌も芝居も上手いですが、立ち姿の美しさが圧倒的です。背が高いというのは非常に大事なことだと思ってしまいました。

ビジュアルだけだなく、主役から脇役まで全体的に歌、芝居、ダンスがとても上手いです。ミュージカルが盛んだからなのか、舞台の場数を踏んでいる感じがします。

「3つの謎解き」は原版とは違ったものにアレンジされており、極端なほどの愛の追及と耽美性が色濃く出た謎解きになっています。韓国は「死をかけた愛、愛のための犠牲」というテーマを創作虚構の中で表現することに長けており、作品の個性になっています。

少し残念だったのは、主要キャストは全然踊らないことです。ゴンミョンさんが踊るのかと思って楽しみにしていたのですが、全然踊りませんでした。
また、ミュージカルとしては上演時間が短いです。19:15に開演し、21:25には終わりました。間に20分の休憩があるので、作品自体は2時間弱です。原版のオペラはそのくらいの時間なのかもしれませんが、現代的な展開のミュージカルとして演じる場合、2時間弱では時間が足りないと思いました。3時間くらいあれば、人物の背景などももう少し描けたのではと思います。

海外ミュージカルの上演は字幕が必要になります。本作が上演された上海東方芸術センターの場合、左右のスクリーンに字幕が表示されますが、見にくかったです。7列目より前は字幕スクリーンよりも席が前になってしまうので、字幕が見えません。


スクリーンが左右の壁にあるので(正面写真ではスクリーンが写真に収まらない)、中腹の席でも正面客席からはかなり字幕が観にくいです。


海外ミュージカルの上演でネックになるのは、字幕の問題かもしれません。字幕の尺の取り方、字幕文字の長さ、言い回しなど、字幕の質の重要性を感じました。

しかし一方で、ミュージカルというものは、ある程度字幕を必要としない人が見るのが前提なのかもとも思います。
中国は子供に対する英語教育熱が高いせいか、娯楽性の強いアメリカミュージカルが上演されると、高額なチケットを払って家族連れで英語ミュージカルを観に来る人がたくさんいます。観察していると、字幕はあまり必要とされていません。

11月2日(日)の公演を観にいきましたが、1階席の客の半分くらい上海在住の韓国人と上海韓国人社会と何らかの関わりがある中国人だったのではと思います。集客率は8割くらいでした。客席のマナーは決して悪くないものの、熱狂的に盛り上がるというかんじではなく、2日目最終日でしたがカーテンコールがなかったです。純粋にこのミュージカルに興味を持って観に来た中国人観客は相対的にいうと多くはないと思います。中国での韓国ミュージカルの認知度は高くないといえます。「韓国ミュージカル」が中国市場の中でポジションを得られるかは、まだ未知数です。

2014年フィギュアスケート中国杯男子ショートプログラム観戦~事故1日前の羽生くん

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11月7日(金)の夜、上海で行われたフィギュアスケート2014年中国杯を観にいってきました。
羽生くんが2日目の練習中の事故で、負傷しながらフリーのプログラムを滑り2位に入り、大きなニュースになりました。
私は羽生くんが負傷した2日目のフリーではなく、1日目のショートプログラムのみを見ました。

中国杯には日本からたくさんのファンが観戦に来ていました。大会はショート、フリー、エキジビジョンと3日間に渡り行われます。
私が見た11月7日(金)夜19時半からの男子ショートプログラムは、前5列目くらいまではほとんど日本からの観戦客で埋まっていました。
大会の会場は東方体育センターという上海のやや郊外にある屋内スポーツアリーナですが、会場に足を踏み入れると、

ここは日本か・・・・・?

と思うほど、日本企業のスポンサー広告で埋め尽くされていました。

メインスポンサーのトヨタLexusはまだ中国向け宣伝といえますが、リンクを取り囲む日本企業、高須クリニック、ほけんの窓口、JACCSなどほとんどの企業が、中国とはほぼ関係がなく、明らかにテレビ中継を通じた日本向けの宣伝枠として機能していました。広告だけ見ていると、中国杯は場所だけ上海のスポーツアリーナを借りた、日本の衛星試合のようでした。

■トヨタLexusの屋外展示


■リンク周辺は日本企業の広告と、日本ファンが持参した垂れ幕に囲まれる


羽生くんの所属クラブである全日空も全面的に協賛しています。
■会場内の全日空プロモーションブース


■「頑張れ!羽生!」


男子ショートプログラムには11人の選手がエントリーされており、日本人選手は2人です。
海外の会場まで足を運ぶようなファンは、かなり熱心なフィギュアファンといえますが、日本の選手だけを応援しているわけではなく、フィギュアというスポーツ自体を応援しています。

ミーシャ・ジーというウズベキスタン代表の男子選手がいます。

ミーシャ・ジーが出てきたとき、前列のお客さんがいっせいにウズベキスタンの旗を出してミーシャを応援しました。
ウズベキスタン人が上海にスケートを見に来たりしません。
中国人の中に、ミーシャのファンがそれほどいるはずもありません。
日本から観に来たファンが、ウズベキスタンの旗をかかげでミーシャ・ジーを応援しているのです。

この応援マナーは独特だと思いました。

会場には上海在住と思われるアメリカ人のグループが観戦に来ていましたが、彼らはアメリカ選手が出てくるときのみ星条旗を掲げて賑やかに応援します。これが一般的なスポーツの応援風景だと思います。

ですが日本人ファンは、個人的に応援している選手が出場すると、その選手の国の国旗をかざしてアピールします。日本、ロシア、中国、ウズベキスタンの旗をとっかえひっかえ出します。いったい何種類の国旗を持ってきているのでしょうか・・・。

よく、ロシアやヨーロッパのフィギュア選手が「日本が好き」とか「日本は第二の故郷」と発言してメディアに取り上げられますが、そりゃ日本を好きになるわと思いました。これほど海外フィギュア選手を暖かく迎える国は、日本だけなのでは・・・。

テレビでフィギュアの海外の大会が中継されるとき、客席がガラガラのときがあります。日本大会以外は、ガラガラのときの方が多いかもしれません。中国杯も、男子は羽生くんのおかげもあり前方は埋まっていましたが、ペアのショートプログラムはガラガラでした。

私が観にいった翌日、大会2日目のフリーの6分間練習で、羽生くんがあんなことになってしまって本当に驚きました。

1日目はあんなに元気に滑っていたのに---。

事故が起きたのは「本番前の6分間練習」ですが、ショートプログラムの前にも「6分間練習」はあります。見ていて危ないなとは思いました。
中国杯の場合、男子シングルのエントリー選手は11名だったので、前半5名、後半6名に分かれて演技します。
つまり、前半5名の6分間練習 → 前半選手5名がひとりずつ演技 → 後半6名の6分間練習 → 後半選手6名がひとりずつ演技という流れで行われます。
スコアで順番が決まるので、羽生くんは上位者が集まる後半グループに入ります。
男子ショートの滑走順序はラストの11番目でした。
つまり、羽生くんが6分間練習をしていたときは、6名の選手が同時にリンクでウォームアップすることになります。
男子はウォームアップで3回転ジャンプを跳ぶ選手も多く、すれすれのところまで選手同士が接近することもありました。
かなりひやっとするシーンもありましたが、選手はこういう状況にある程度慣れてしまっているのかもしれません。

■男子ショート 6分間練習






1日目の男子ショートの日、羽生くんは6分間練習のとき、まっさきにリンクに飛び出しました。

リンクに出たときは最初は背中にJAPANとロゴの入った黒いジャージを羽織っていました。が、途中でジャージを脱ぎました。
脱いだ瞬間、女性ファンの大歓声で会場にどよめきが起きました。

羽生くんのスケートを会場で見たのは初めてでしたが、ものすごくオーラがあってきれいです。
ジャンプの精巧さがよく話題になりますが、一番の魅力は柔軟性だと思います。
スケーティング自体が滑らかできれいです。会場で見ていると、スケート靴の刃と氷が触れる音が聞こえますが、羽生くんは音もなく滑ります。
ソチオリンピックで金メダルを取ったときは、プルシェンコの棄権、フリーでの転倒などもあり、疑問視する声もありましたが、中国杯に登場した羽生くんは実力と才能に溢れた選手でした。出てきただけで別格オーラがあります。
そして、小顔で細身なルックスからは繊細なイメージを抱きがちですが、羽生くんは勝利への渇望がみなぎるファイターだと思いました。
羽生くんの背後には、「僕は勝つ僕は勝つ僕は勝つ---」という闘志の炎がめらめらと燃えているように見えます。

日本ではフィギュアスケートは冬季オリンピックの花形競技です。オリンピックでは選手は日の丸を背負って戦っている・・・少なくともメディアではそのような姿が報道されます。ですが、フィギュアスケートというものは、競技者の絶対人口が少なく、国別に戦うような競技でもないんだなと改めて思いました。
中国杯で1位、2位になった選手と、9位、10位になった選手の演技を比べると、素人がみても一目でレベルの違いが分かります。世界大会で1位と10位のレベル差がこれほど明白というのは、不思議な感じがしました。
層が薄いという言い方もできるかもしれませんが、絶対的な競技人口が少なく、しかも、トップレベルに上り詰めるまでの過程が非常に困難なスポーツだということが分かります。
特に男子フィギュアスケーターは、存在自体がレアで、世界は広いけれど同じステージで戦える選手はほんの少ししかいなくて、このような大会にエントリーできる選手たちは敵というより「全員仲間」なんじゃないかと思ってしまいました。

2日目のフリー、なぜ羽生くんは出場することを選んだのか。それは羽生くんにしか分からないことですが、「なぜ」と考えずにはいられません。あの羽生くんにのしかかったスポンサー広告の数々を見ると、誰だって疑問を持つと思います。

羽生くんと2日目の練習中にぶつかったのは、イェン・ハンという中国人の選手でした。中国国内ではとても有望視されている選手です。イェン・ハンも負傷しながら、フリーの演技を敢行しました。
私は羽生くんを応援してはいますが、「日本人」という生まれたときに自動的に与えられた属性しか、羽生くんと共通点がありません。イェン・ハン選手は中国人ですが、「男子のトップクラスのスケーター」という世界に数名しかいない稀有な属性を共有していて、客観的にみて羽生くんにずっと近い存在です。
羽生くんが棄権しなかった気持ちを分かることができるのは、イェン・ハン選手なのかもしれません。

羽生くんのスケートを会場で観たのはこの1回だけですが、羽生くんはファイターだと思いました。
2日目のフリーに羽生くんが出場したとき「格闘技じゃないんだから、血を流してまでリンクに立たなくても」という意見もありました。
フィギュアは格闘技ではありません。でも羽生くんはファイターだと思いました。

■男子ショートプログラム 羽生くん滑走後のリンク。前に座っていた日本人ファンがいっせいに立ち上がり、多くの花束やプレゼントがたくさん投げ込まれました。

2014年の中国エンタメ~強烈なインパクトTFBOYS。ショタと萌えとイケメンと腐女子

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新年あけましておめでとうございます。
2014年も慌しく過ぎて、また新しい1年がやってきました。
今年も宜しくお願いしますm(__)m

2014年はどんな年だったでしょうか---?

上海阿姐の2014年中国エンタメニュース。

芸能

2014年はショタ3人グループTFBOYS大活躍の年でした。
2013年にデビュー以来、人気はうなぎのぼり。
デビュー直後は幼くあどけないビジュアルが、強烈なインパクトを与えました。
最近では人気がありすぎて、オフラインイベントが開催できない状況になっています。
参考:TFBOYS過去記事

2015年1月1日江蘇テレビの新年特番、音楽ジョイントイベントに出演。

メンバーの年齢も14歳から15歳を跨ぐようになり、身長も170cm超えています。しかし骨格や顔立ちがあどけないので十分ショタな印象。




ファンは10才未満から50才以上と幅広いです。20代、30代がけっこう力を入れているような・・・。またアニメオタクや腐女子の支持も得ているとスタッフがインタビューで語っています。


花道に出てきてファンサもやります。


一眼レフをかまえたお姉さんたちがいっぱい。マスコミの人たちではありません。ファンです。番組は公開放送なので、チケットを購入すれば会場に入場できます。


中国名物・電飾横断幕。




TFBOYSは大手レコード会社からデビューしたわけではなく、所属芸能事務所が画像、曲音源、MVなどを含む一切のコンテンツを制作し、ネットを通じて拡散させました。そのためTFBOYSは「ネット歌手」だと考えている人もいます。

事務所は「ジャニーズ方式」を参考にして、男の子のみを対象とし、歌やダンスのレッスンを行い、練習生の中からデビューさせるという方式を取っていますが、なんと、TFBOYSの所属事務所には、デビュー前の練習生が多数所属しているらしいです。
来年、再来年には5人組、6人組の新たなショタグループがデビューするかもしれません。

米映画

米中合作映画『トランスフォーマー/ロストエイジ』が19億人民元(約3億USドル)という異様な興業収入を記録し、ぶっちぎりで1位。

マーベルも好調です。アイアンマン、スパイダーマンなどが有名なマーベル・スタジオズ(Marvel)映画は、もともと中国で人気が高いですが、2014年は
『アメリカン・キャプテン/ウィンター・ソルジャー』
『X-MEN: フューチャー&パスト』
『アメイジング・スパイダーマン2』
などが立て続けに公開され、マーベルブームの1年でした。
特に『アメリカン・キャプテン/ウィンター・ソルジャー』は中国腐女子にも大人気で、欧米ジャンルの最右翼になりました。



『インターステラー』が中国で大ヒット。

約2時間50分の圧倒的な映像美、SF映画『インターステラー』が中国で大ヒット。



『インターステラー』は、中国では珍しくリピーターが続出しました。

チケット前売りサイトの宣伝では、
「いまあなたは何回目?2回目、3回目、4回目・・・30回見ても見たりない」
「分からなくても大丈夫。何度でも見ればいい」

といったキャッチコピーが出回ったほど、リピーターが多かったです。

実際、2回見たという人は周りにたくさんいました。
特に、IMAXと普通のスクリーンで1回ずつ見たという人が多かったです。

『インターステラー』の中国興業収入は約6.7億元(約120億円、約1億ドル)。国際市場の中では中国と韓国で特に好調だったようです。

中国映画
『後会無期』『匆匆那年』、3D中国映画『智取威虎山』など話題作がコンスタントに公開されました。

中国映画は展開の破綻や考証の甘さなど、つっこみどころも多いのですが、映像技術力と俳優人材が格段にアップしています。
中国イケメン俳優は着実に層が厚くなっています。
どの映画も必ずといっていいほど新たなイケメンがアサインされています。

3D中国映画『智取威虎山』。ツイ・ハーク監督。迫力満点の3Dが素晴らしい作品でした。すごく面白かった。林更新と張子涵がかっこいいです。





ドラマ

武侠系PCゲーム「古剣奇譚」(ソード・オブ・レジェンド)のスピンオフドラマが放送され、主役の李易峰(リー・イーフォン)が大ブレイク。
CGを駆使してゲームの世界をうまく実写化していました。この手のPCゲーム原作のドラマはコンスタントに制作されており、中国はこの種のドラマを作るのが上手いです。



主役を演じた李易峰が文字どおり大ブレイクしました。 



バラエティ

前年に引続き、韓国バラエティのリメイク番組が大人気です。
韓国バラエティの中国版が次から次へと作られています。版権(番組テンプレート)を購入して制作していると言われています。
2014年は韓国SBSの「ランニングマン」の中国版「走れ、兄弟!」(奔跑吧兄弟)が大ヒット。浙江テレビ放送。

俳優の超、陳赫、王宝強、AngelaBabyなどが出演。



アニメ

日本アニメの中では『東京グール』がヒット。

2013年の『進撃の巨人』ほどではありませんが、2014年の新作日本アニメの中では『東京グール』がヒットしました。
動画サイトの再生回数でいうと、『進撃の巨人』は全26話で再生回数が4.8億回(iQYI 愛芸奇 2015年1月現在)で、『東京グール』が第1期全12話合計で約1億回なので、かなり良い成績です。



『アカメが斬る!』も中国アニメファンの間で異様な人気を博しました。
『アカメが斬る!』は、腐敗しきった帝国の現状を打破すべく正義のために戦う暗殺団が活躍するというダークファンタジーです。
「帝国の腐敗を正す暗殺家集団の戦い」という設定に、中国視聴者はよほどぐっとくるものがあったのでしょうか。

日本ではそれほど流行らなくても、中国では流行っているという作品がけっこうあります。

総括

流行のエンタメの傾向としては、中国でも「萌え」「腐女子受け」は欠かせない要素になっているようです。
とくに「萌え」は作品・番組ヒットの最大キーワードです。
さらに、腐女子からの支持も得らるように気を配りました。という作品が本当に多いです。

生活

日本に個人旅行に行く中国人がものすごく増えました。

「SNSアプリに登録されている友人の中の一人か二人は必ず日本旅行中」という状態が続いています。
清水寺、舞妓扮装写真、道頓堀、浅草寺、東京タワーなどの写真がWechat(中国版のLINE)に常に飛び交っている状態でした。
人気の行き先は京都です。京都を中心に、大阪、奈良、神戸とまわり、東京はパスする人もいるようで。意外と中国人に人気が高い大阪のスポットは通天閣だと思います。

上海2014

2014年の上海は建設ラッシュが再び始まり古い集合住宅の立ち退きが増えています。
見慣れた町並みが、あっという間にごっそり取り壊されて消失したりします。

経済的には格差というよりも、波の激しさの方が気になります。

仕事を失う可能性は誰でもあります。
「月給60万円の仕事が見つかるチャンスもあるけれど、月給10万円の仕事も見つからず苦しむ」ということが実際あります。
中国は経済的には「動乱」の状態が続いているのではと感じます。
そういう背景は、エンタメの流行にも少なからず影響を及ぼしています。

元EXOルハンとクリスは「中国のイケメン俳優」になれるか?~ルハンとクリス出演の中国映画公開

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この冬、K-POPボーイズグループEXOを脱退したルハンとクリスが出演した中国映画が立て続けに公開されました。

ルハンの出演映画:
タイトル:『重返20歳』(英文名:Miss Granny)
  

公開日:2015年1月8日
出演:楊子姍、チェン・ボーリン、帰亜蕾、ルハン
公表興行収入:3.5億人民元(約70億円)

韓国映画『怪しい彼女』の中国版です。韓国映画の中国バージョンが制作されたケースは過去にもありますが、『重返20歳』は韓国映画のリメイク映画の中では最高収益を記録しました。
興行収入:3.5億人民元(約70億円)という数字は、恐らく2015年度中国映画の興行トップ10に入ります。
当初の予想よりも高い興行成績を記録し、スマッシュヒットです。作品としての出来が良く、子供からお年寄りまで楽しめる映画でした。ルハンファンの女の子が友達と観に行った後、面白かったからお母さんやおばあちゃんを連れてもう一度観に行ったなどという話もよく目にしました。

ルハンは、真面目なお父さんと優しいお母さん、ケンカばかりしている双子の姉、口うるさいおばあちゃんに囲まれて暮らす、バンド活動に熱を上げる普通の男の子の役です。劇中ではルハンがギターを弾いたり歌ったり、作曲をしたりする姿を見ることができます。
ルハンはとにかく頭が小さくて細く、背は高いけれど重力感がまったくありません。不思議な存在感です。
役どころとしては、年相応に将来について悩んだり、片思いをしたりするけれど、家族や友達と良好な関係を築いている 「等身大の役」で、難しい演技を要される役柄ではないです。ルハンにとってはものすごく良い役でした。



劇中で歌うルハン。歌がうまいです。ルハンのアイドル性が光るサービスカットが全編に織り込まれています。

【参考】
http://money.163.com/15/0203/17/AHI15UAV00254TI5.html

クリスの出演映画:
タイトル:『有一個地方只有我們知道』(Somewhere Only We Know)



公開日:2015年2月10日
出演:クリス、王麗坤、徐静蕾(シュー・ジンレイ)
公表興行収入:2.7億人民元(約54億円)

中国芸能界きっての才女・徐静蕾(シュー・ジンレイ)監督・主演の映画です。全編を通じてチェコのプラハが舞台となっています。異なる時代にプラハで出会った二組のカップルの物語が並行して描かれます。中国映画には珍しい純粋なラブストーリーです。
観衆からは「この映画の主役はプラハの街並み」と言われるほど、美しいロケーションでした。

クリスの演技は、演技なのか素なのかよく分からないです。複雑な家庭事情を抱えながらも生命力旺盛な青年という役柄で、クリスには合っていると思います。クリスが教会でチェロを演奏したり、バスケをやったりとサービスシーンも多いです。クリスはラブシーンもあり、ルハンよりは難しい役です。クリスは手が大きくて、ラブシーンは上手いかもしれません。
なお、徐静蕾とクリスは登場する時間軸が異なるので、劇中ではからみません。





徐静蕾は本来の彼女のイメージである快活で颯爽としたキャラクターとはかけ離れたシリアスな役柄。



よく考えたらクリスの登場シーンはほとんどがデートしてるシーンかもしれません。

【参考】
http://ent.sina.com.cn/m/c/2015-03-02/doc-iavxeafs1418523.shtml

●●●中国のテレビ・映画女優の特徴●●●

中国では毎年大量のテレビドラマが制作されています。制作本数は世界一と言われており、クズから傑作まで玉石混交です。
「駄作」とも呼べないような「クズ」の数も多いので、中国ドラマに対する一般的な評価は高くないのですが、大量の作品の中には佳作・名作もあり、佳作・名作に入る部類のドラマのクオリティは非常に高いです。
大量の作品が制作されているということは、テレビ・映画市場の市場規模が大きいということを意味し、必然的に制作に関わる人数の母数も大きく、女優、俳優の数自体が多いです。

特に女優は、「スター女優」「アイドル女優」は多くはないのですが、基本的な演技力と恵まれたルックスを備える女優はたくさんいます。
また、中国女優は全体的に背が高いです。三浦春馬が映画『真夜中の5分前』で中国女優の劉詩詩と共演しましたが、中国女優と並ぶと三浦春馬は「背が高い」という印象は受けなかったです。

若手女優、特に若手の映画女優は、メーク、ファッションに韓国の影響が強くみられます。「この女優さん韓国人かな?」と思って調べてみると中国人だったりします。



『重返20歳』主演女優の楊子姍。雰囲気は韓国女優っぽいですが、演技は上手いです。



クリスの映画に出演している王麗坤(ワン・リークン)。スタイルが良くて演技が上手いです。

●●●中国のテレビ・映画俳優の特徴●●●

俳優は、30歳を過ぎてからブレークするケースが多いです。もちろん若くして人気が出る俳優もいるのですが、若いときからずっと俳優活動していて、30歳または40歳を過ぎてから当たり役に恵まれて大ブレークするという例がいくつもあります。

いま映画で活躍している馮紹峰(フォン・シャオフォン/ウィリアム・フォン)は、1978年生まれですが、馮紹峰がブレークしたのは、2011年に湖南テレビで放送されたドラマ「宮鎖心玉」の「八兄」役です。いわゆる宮廷タイムスリップものとして大ヒットしました。「宮鎖心玉」は「宮 パレス~時をかける宮女」という邦題で日本でも放送されています。
馮紹峰はこの作品ですごく人気が出たのですが、すでに33歳でした。これ以降、主演クラスの俳優として映画・テレビで活躍しています。

「宮 パレス~時をかける宮女」の八兄役、馮紹峰(ウィリアム・フォン)


中国ドラマ・映画で活躍している俳優は、顔はそんなに美形ではなくても、動いているとかっこよく見える人が多いです。これが「中国イケメン俳優」のひとつの条件だと思います。

中国俳優の写真を日本人が見たら、「なんでこんな人が俳優なの?」と思うかもしれませんが、ドラマの中ではかっこよく見えたり、引きつけられるものがあるのです。

逆に、中国ではキラキラアイドルが活躍できるドラマ・映画が比較的少ないです。

この冬中国では「何以笙簫默」(英文名:Silent Separation)というドラマが大ヒットしました。主演は香港俳優の鍾漢良(ウォレス・チョン)です。
鍾漢良(ウォレス・チョン)は1974年生まれで40歳を過ぎていますが、このドラマでは20代後半の敏腕イケメン弁護士という役を演じて、20代、30代の女性視聴者から絶賛されました。

韓国ドラマのようなすれちがいと、何重にも重なる男女の思惑、そして、分かりやすくセンスの良い脚本で「見始めたら止まらない」中毒性ドラマです。テレビ・ネットで同時公開され、動画サイトでの再生回数は新記録を生み出しました。



男女関係はすごく韓ドラっぽい。





鍾漢良は香港俳優といっても、2000年代からほとんどずっと大陸ドラマ界で活動しています。実年齢は40歳過ぎていますが、異常に若く見えるし、ドラマの中でものすごくかっこよく見えます。顔そのものはそんなに美形、美男ではないのですが、全体的に動いている姿がかっこいいのです。

中国のドラマ・映画市場は非常に活況で、チャンスに溢れているといえます。その分、俳優・女優の層も厚く、実力がある人材も多いです。
クリスとルハンが「中国のイケメン俳優」になるためには、長いスパンで頑張っていく必要があるかもしれません。

福岡のイケメン・エンタテイメント集団「10神アクター」~「加油!好男児」出身者の現在

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先日福岡に行きました。
上海から福岡はフライト時間僅か1時間40分です。近かったです。
福岡-東京間は2時間かかるので、東京よりもソウル、台北、上海などアジア各都市に近いです。
円安のせいもあり、各国の旅行者、特に韓国人、中国人、香港人、台湾人があちこちにいました。東南アジア、欧米人も多く、外国人が多いです。
福岡は非常に活気があり、九州の中心であり、アジアのFUKUOKAでした。

福岡には「10神アクター」というイケメン・エンタテイメント集団がいるのをご存知でしょうか・・・!?
「テンジンアクター」と呼びます。もちろん、福岡一の繁華街「天神」とかけています!
昨年、FBS福岡放送の番組オーディションで選ばれた一種のご当地アイドル・・・?といってよいのでしょうか。
10人のイケメンが、歌やダンス、演技、パフォーマンス、様々なことにチャレンジしながら福岡で活動しています。

10神アクター オフィシャルサイト
http://10jinactor.jp/



彼らが出演するリアリティ・バラエティ「10神ACTOR シーズン2.0」も、2015年4月7日(火)深夜0時59分から福岡FBSでスタート!!
http://www.fbs.co.jp/10jin/

CDなども出ています。
CD Dear Friends~未来へ~ /君の隣 僕がいる \1,000(税込)  
もっともっと上を向いて ずっとずっと忘れない / さよならありがとう \1,000(税込)
  

10神アクターのCDはオフィシャルサイトで購入できます。
http://10jinactor.jp/shopping_01.html

10神アクターとして番組中のオーディションで10人が選ばれたのですが、10人のうち少なくとも3人が多分ハーフです。ハーフ率高い・・・。


10神アクターを見ていると、中国東方衛視制作の「加油!好男児」を思い出しました。
「加油!好男児」は2006年~2007年に放送され、上海阿姐が生涯最も愛したテレビ番組のひとつです。

「加油!好男児」については、阿姐の昔のブログ↓↓に色々書いてあります。
http://allasia.blog74.fc2.com/blog-category-1.html

「加油!好男児」は中国オーディション番組ブームの比較的初期に登場した番組です。
■2006年度第1季「加油!好男児」


世界各地に様々なリアリティショーがありますが、歌手デビューを賭けるとか、デザイナーやモデルとして成功の切符を手に入れるとか、何を競い合うのかある程度明確な目的があるのが普通です。
しかし、この番組は、明確な目的がありませんでした。
「加油!好男児」は「好男児」を選ぶリアリティショーだったのですが、そもそも「好男児」とはなんだ?という、一種哲学的なテーマにぶつかりました。
結局、人気が集まったのは、歌も演技もへたくそだけど、顔とファン対応が良く、中二病的行動で番組をひっかき回してくれる子でした。
いまになって思えば、2006年当時から「萌え・腐・中二病」の三大要素を備えた子が人気を得ていました。

この番組は、土曜の夜に生放送でした。生放送でスタジオオーディションを展開するのです。
当時の中国は放送ルールがあまりできてなかったので、オーディションの進行が押してしまって放送時間が延長になることもありました。
オフラインイベントも行っていたのですが、そのイベント告知が本当に直前でした。
土曜日の番組中(生放送)に、「実は、明日○○○でイベントをやることになりました~!」みたいなかんじで、告知が超直前でした。
まだSNSもツイッターもなく、テレビと携帯ショートメッセージ、ネット上のBBSが情報拡散の主要ツールだった時代です。
本当に、上海市内のそのへんの駅前のデパート特設ステージでイベントをやっていて、どローカルな展開でした。

「加油!好男児」放送から8~9年が経ちますが、最近脚光を浴びている人がけっこういます。
当時、20歳前後でオーディションに出場し、現在30歳手前になっているのですが、中国の場合、30歳間近になっても「若手」として活動できます。

その筆頭は李易峰(リー・イーフォン)です。
2014年武侠系PCゲーム「古剣奇譚」(ソード・オブ・レジェンド)のスピンオフドラマの主役を演じて、ティーンズの間で超人気アイドルに。


井柏然(ジン・ボーラン)2007年度「加油!好男児」の優勝者。
映画『失孤』でアンディ・ラウと共演。


喬任梁(KIMI) 2007年度「加油!好男児」三位。
ドラマに結構出ています。歴史ドラマ「陸貞伝奇」(邦題:後宮の涙)の皇帝役など。


馬天宇(マー・ティテンユー)李易峰とともに「古剣奇譚」(ソード・オブ・レジェンド)に出演。


王傳君(エリック・ウォン)
シットコム「愛情公寓/愛アパートメント」で日本人漫画家の関谷神奇役を演じて大ヒット。日本語なまりの中国語を話す役をコミカルに演じて強いインパクトを与えました。


「10神ACTOR」を見ていると、「加油!好男児」を思い出します。

福岡では、週末はほぼ何らかの10神アクターのイベントが行われているようです。
4月5日はキャナルシティでイベントがありました。
福岡は、何でもあって活気もあって、都会なんだけどローカルな特色も強くて面白い街です。
毎週10神アクターが観れるなんて、福岡の皆さんが羨ましいです--!

CCG EXPO 2015~中国に2.5次元舞台上陸~~保護のもとでの中国アニメの成長

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CCG EXPO2015(第11回中国国際動漫遊戯博覧会)に行ってきました。
CCG EXPOは、上海で毎年7月に行われるアニメ・マンガ・ゲームの展示会です。
日系企業の出展が多いことでも知られています。
公式サイト:http://www.ccgexpo.cn/
開催期間:2015年7月9日~13日  場所:上海世博展覧館
土日一般入場チケット価格は80元(現レートで約1600円)。

【主な出展企業】
日系:バンダイ(ガンプラEXPO)、SONYプレイステーション、アニメイト、天聞角川、コトブキヤ、GOODSMILE、DeNAなど
アメリカ:ディズニー、マーベル、カードゲームのマジック
中国:盛大、第九都市、巨人網絡などゲーム会社、youku&tudou、PPTVなど動画サイト、閲文集団など。

人気絵師のTONYさんがCCG EXPOのためにデザインしたキャラクター。TONYさん作品展も行われました。
  

【今年のCCG EXPOの特徴】
・中国のPCオンラインゲーム、スマホゲームの出展が減少
・紙媒体の漫画雑誌の出展がほぼ撤退
・閲文集団、網易(Net Ease)漫画など、中国産コンテンツのプロモーションが増加

日系のキャラクターとしては「刀剣乱舞」が一番プッシュされているように見えました。
Youme Cafeブース


ねんどろいどのGOOD SMILE


アニメイトのスタッフも刀剣乱舞Tシャツを着ていました。
中国で人気の高い「終わりのセラフ」や「Fate/stay night UBW」のグッズをもっと持ってくるかと思ったのですが、あまり目立っていませんでした。

2015年4月以降の中国当局アニメ配信規制により、進撃の巨人、寄生獣、トーキョーグール、サイコパス、ソードアンドオンラインⅡ、七つの大罪、暗殺教室など多数の人気作品が配信停止になりましたが、グッズは扱われています。
中国のグッズメーカー「艾漫」。暗殺教室をデザインしたブース。(暗殺教室の配信が停止されたのは6月に入ってからなので、ブースデザイン変更が間に合わなかったのかもしれません・・・)


例年どおりの盛況のバンダイGUNPLA EXPOのブース。




捜狐(sohu)動画で独占配信中のフェアリーテール。2015年5月から日本語版と中国語吹き替え版を同時配信中。


2015年、2.5次元舞台「黒執事」が中国に上陸。

ミュージカル「黒執事‐地に燃えるリコリス2015 -」が2015年12月に北京、上海、深センの3都市でも上演されます。
ネルケプランニング公式サイト:
http://www.nelke.co.jp/stage/namashitsuji2015/
執事のお兄さんがプロモーション中。


ネルケプランニングは中国法人(奈尔可(上海)文化発展有限公司)を設立し、中国でも本格展開する模様です。
これからは、テニミュなども中国で見られるようになるのでしょうか。もしくはライブビューイングとか・・・?



天聞角川は設立5周年アニバーサリー。


天聞角川では「棺姫のチャイカ」榊一郎先生サイン会、「ビブリア古書堂の事件手帖」三上延先生サイン会を開催。
また、中国の人気ネット小説「全職高手」の番外編を発売。7月12日の昼過ぎに並んだら完売で購入できませんでした・・・。初回限定版は付録グッズ付きで販売。今年のCCG EXPOの目玉商品。


フィギュアは、コトブキヤと同じブースでSKY TUBEが出展。


SKY TUBEの快楽天BEAST  男性向けフィギュアが登場するのは珍しいです。


今年の春、中国大手ネット小説サイト、テンセント文学(騰訊文学)と起点中文網が合併して「閲文集団」という会社になりました。


CCG EXPO 2015は、閲文集団としての新展開をアピールする場となりました。
「盗墓筆記」、「全職高手」、それから「擇天記」という古装武術ファンタジー作品をプッシュしており、小説をベースに、アニメ化、グッズ化、コスプレなどへの展開を強化するとみられます。「擇天記」は中国国内でアニメ化され、今年7月からテンセント動画で配信が開始しました。

7月12日午後「全職高手」作者、絵師、コスプレイヤーのサイン会を開催。12日午後のメインイベントとなり、ブースの周りには長い列ができていました。サイン色紙やグッズ、小説番外編などが入った福袋も完売。


7月11日(土)は上海に台風が直撃したにもかかわらず、例年どおりの賑わいだったと思います。
CCG EXPOの土日指定チケットは80元(1600円)と結構いい値段がします。そのため、ただの企業出展ではなく、より魅力的なプレミアム度の高いイベントが求められると思います。

アニメ、漫画、小説、ゲーム、いずれも中国産コンテンツがじわじわと伸びてきているのを感じます。
多メディア展開やグッズ展開に関しても、ノウハウを蓄えつつあります。
中国アニメは作画などのレベルが若干低くても、「国産(中国産)アニメだから暖かい目で見守ろう」という風潮があります。
7月23日から配信される中国漫画を原作とするアニメ「雛蜂-BEE-」。日本でも放送する予定と言われています。



CCG EXPO2015 公式サイトで行われた女性キャラクター投票。
TONYさんデザインのキャラクター以外は、すべて中国産アニメ・漫画・小説の女性キャラクターです。

久しぶりにソウルに行きました-デモと紅葉のソウルの秋-

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11月の中旬、数日間ですがソウルに行きました。
11月14日(土)の夜は自由時間ができたので、珍しく中国人の同僚ど二人で夕方から遊びに行きました。
同僚はソウルは初めてだったので、明洞から歩いて市庁を見学して、光化門広場の世宗大王の銅像を見に行こうということになりました。

2015年11月14日はソウル市内中心部でパクウネ政権に抗議する大規模なデモが行われた日でした。
夜になっても街中にデモ隊が溢れており、どこを通ってもデモのグループと鉢合わせました。
パク政権とは関係のないロッテグループに対するデモや、農業問題のデモなども混ざっており、カオスでした。

明洞のロッテデパートを出ると、ロッテグループへの抗議デモにぶつかりました。韓国でメジャーなローソクデモ。

  

ロッテホテルの前にはテントを張って水を配ってデモを支援しているおばさんたちがいました。
「何を抗議しているんですか?」と話しかけたのですが、言葉が通じなくて、「ロッテは悪い!!」と言っていることしか分かりませんでした。
ですが、私たちにペットボトルのお水とキムパップをくれました。多分余ってたんだと思います。

この後、この水が非常に役に立ちました。キムパップも美味しかったです。

市庁のあたりも旗を持ってデモの服を着たグループがたくさん集まっていました。年配の男性ばかりでした。

私たちは世宗大王の銅像を目指して歩き続けました。

光化門の向こうには大統領官邸(青瓦台)があるので、だんだんデモの人数が多くなり、警察が道路を封鎖していました。人だかりの向こうに警察の放水車が見えます。

「あ、警察が放水始めたな」

と思って、しばらくぼうっと眺めていました。
少しすると、異臭と刺激物を鼻から感じました。催涙剤が放水銃に入っていたようです。
「催涙剤が入っている」という認識がなくても、「何か物質が撒かれたんじゃないか」と気付くほどの刺激が感じ取れます。
ただし、「催涙剤」といっても涙は出ません。異臭がして、鼻や喉に刺激物を感じるので、鼻がむずむずして咳が出ます。周りで咳き込んでいる人も多かったですが、はっと気付くとすでにマスクをつけている人もたくさんいました。

ロッテホテルの前でおばさんにもらった水があって助かりました。

後で知ったのですが、催涙剤はカプシカムという物質が成分になっており、カプシカムはくしゃみや鼻への異物感を引き起こすそうです。

しかし、ゲホゲホと咳している人のすぐ傍で、観光客や一般通行人が普通に歩いています。

この写真は「清渓広場」です。ソウル中心部を流れる「清渓川」の始点でソウル市内でも有数の観光スポットです。



路上では警察の車が催涙剤入りの放水銃を噴射しているのに、その下を流れる清渓川では、ごく普通に多くの観光客がライトアップされたモニュメントを背景に写真を撮り、川にコインを投げ入れています。

その光景はシュールでもあり、ソウルならではの不思議な調和であるようにも感じました。

デモ隊をブロックするための大型バスでの壁の作り方、バスのタイヤパンク防止のカバーなど、素人の目から見ると韓国警察はデモ対応に対するノウハウに長けていると見えますが、ソウル市民は警察の対応に不満を持っているようです。





デモ活動は、放水銃で狙われながら歌に合わせて皆で決まった振り付けで踊ったり、エンタメ的な要素もあります。
大学のブルゾンを着て行動している人たちもいます。
良く似た顔立ちをした親子3人が同じマスクをつけて、じっとデモを見ていました。
参加しているのか、見ているだけなのか。
最後は、デモ参加者がゴミを片付けていました。

機動隊のバスもかなり損壊されていました。けが人や拘束者も多く出たようです。タイヤ部分はガードされていますが、無事だったのでしょうか。




街中のいたるところにデモ参加者が往来していましたが、緊迫状態にあるかというと、必ずしもそうとはいえません。
デモのたびに交通渋滞・交通マヒは起きており、救急車が迅速に出動できないなどの問題はもちろん指摘されています。
ただ、四方がふさがれて立ち往生している車などもありましたが、それほどイラついている様子は見られませんでした。

パク政権に対する批判スローガン。パク政権は権力を行使する資格がないので権力を明け渡せといった意味だそうです。


どうしてデモをやっているのかと尋ねると、大学生の女の子が、「歴史教科書の国定化の問題、労働法改正の問題、セウォル号事故処理の問題、それから他にもたくさんの問題が絡み合っていて、とても複雑」と言っていました。

私たちは大通りで交通整備をしている警官に「世宗大王の銅像を観にいきたいんですけど、どう行ったらいいですか?」と観光地図を指しながら尋ねました。
警官は英語ができませんでした。そこで、路上で一時停車してる運転中の男性に「お前、英語できるか?」と聞いていました。
その大通りは一部封鎖されていたので、運転中の男性は方向転換に困っていたようで、警官に道を尋ねているところでした。大通りでも交通量は非常に少なかったです。

男性: この道をまっすぐ行って右に曲がれば光化門広場に着くよ。
私: でも、警察のバスがバリケード張ってるから通れないですよ。

そういうと、運転中の男性は、警官に向かって何かを尋ね、それから私たちに向かって、

男性: 観光客だって言えば、警察が通してくれるよ。

と言いました。

ほんとかよ・・・と思い、その男性が言うほうに歩いてみましたが、案の定通れませんでした。
バスで完全に遮断しているので、通れるわけがないのです。

しかし、市民の男性も交通整備の警察官も、私たちが外人だと分かっていても、「危ないからデモのほうには近づくな」とは言いませんでした。

ちなみにその男性は、大して寒くもないのにカーヒーターをガンガンに効かせて、シルバーブルーのおしゃれな車を運転しながらタバコを吸っている、バクヘジンに似たイケメンでした。

デモに参加している人、デモをサポートしている人、通行人の韓国人や欧米人、交通警備の警察官など、適当に話しかけてみると、
いずれもフレンドリーでギスギスした雰囲気は案外ありません。
これだけの警察が出動していても、気楽に構えていて、「大丈夫、通れるよ」といった返事ばかりで、「気をつけて」とすら言われません。

状況を正しく把握していないだけかもしれませんが、市民生活においてデモが常態化しているのかもと思いました。

今後デモがさらに大規模化し、警察との衝突により不幸な事故が発生すると、それをきっかけに対立が激化し、「フレンドリー」などとは言っていられなくなるかもしれません。
11月14日は、「10万人規模のパク政権反対デモ」と同時に、久しぶりに雨が止んで清々しい夜を楽しんでいる人が共存していました。

ですが、私は警察のバスで囲われた中で何が起きていたのかは見ていません。
私だけではありません。あのパクヘジン似のお兄さんも、交通整備の警官も、通行人も、実際には見ていないのです。
警察バスで封鎖された壁の向こうでは、警察、市民ともにもっと悲惨で、血が流れるような状況だったのかもしれません。

一度だけ、バスの壁の向こうにいる機動隊員と目が合いました。
機動隊員はすごく若くて、ヘルメットと防毒マスクをしているので目と顔の半分しか見えなかったのですが、女の子かと思うような若さでした。
私と目が合うと、機動隊員は焦ったような緊迫した目をしていました。


11月15日(日)は久しぶりに晴れて、韓国人の友達と遊びに行きました。
地下鉄に乗っていたのですが、すごくきれいな紅葉が見えたので、降りることにしました。
そこは地下鉄4号線のトンジャク(銅雀)駅にある「国立ソウル顕忠院」です。
韓国要人、歴代大統領などのお墓もあるので、名所として訪れることが可能です。
韓国旅行サイト「コネスト」の記事でも紹介されているとおり、「民族の聖地」であるとともに一般人も出入りしやすい墓地公園です。
http://www.konest.com/contents/spot_mise_detail.html?id=3534

写真ではとても表現できないほど紅葉がきれいでした。南山公園や景福宮などもきれいですが、この国立墓地は比べ物にならないほどきれいです。

地下鉄4号線の駅と隣接しており、交通の便も良いです。友達の親戚の何人かもここに埋葬されていると言っていました。
国立墓地としては大田(テジョン)の国立顕忠院のほうが遥かに規模が大きいそうで、最近亡くなった要人は大田のほうに埋葬されているそうです。


天気が良ければソウルの市街地を見渡すことができます。ここから見える一番高いビルは建設中の第2ロッテワールドタワー。





とても広いので全体を回ることはできませんでしたが、入口正面のエリアは墓石の後に刻まれた年代をみると、ベトナム戦争の戦死者墓地が集まっているようです。

  

友達には久しぶりに会ったので、歩きながらいろいろ話をしました。





韓国初代大統領李承晩(イ・スンマン)の墓地と記念碑もあります。
パク・クネ政権の歴史教科書問題は朴正煕元大統領の評価に絡みますが、もっと遡ると李承晩に対する評価も論点の一つになっているそうです。


夜は日本食を食べました。

エセ昭和なかんじのレトロな日本居酒屋。弘益大学(ホンデ)の近くです。



客層は100%韓国人。メニューは韓国表記のみで店員は誰も日本語をしゃべれませんでした。
大学生や20代の若い社会人のお客さんたちで店内は賑わっていました。
「がんばれ父ちゃん」という日本酒を店員さんから強く勧められました。
「アルコール度が低くて、甘くて飲みやすいからお酒に強くない人や女性にも人気」とのこと。
  

聞いたことのないお酒だったので、後日「がんばれ父ちゃん」をYahooで検索してみるとこんなニュースが。
新潟県産日本酒「がんばれ父ちゃん」が韓国で人気 2014年11月28日(朝日新聞デジタル)
http://www.asahi.com/articles/ASGC54J5LGC5UOHB01C.html

ニュースは本当だった・・・!

この日本料理屋は、刺身と寿司、魚・貝の鍋料理が中心で、素材の組み合わせや盛り付けが微妙に韓国風になっています。
韓国料理にも刺身や海鮮鍋はメジャーな料理として存在しているので、別にこれ、日本料理として食べなくてもいいんじゃない?
というような料理でしたが、昭和レトロな雰囲気の素朴な居酒屋空間がソウルの若者にウケているようです。
料理は美味しかったですが、値段は安くはありません。「がんばれ父ちゃん」も日本の市販価格と比べると相当高い値段で出されていました。

男性2人で一升瓶の日本酒を注文して、ワインクーラーに一升瓶を冷やして飲んでたり、日曜日なのにスーツで飲んでいる若い男性サラリーマンのグループ、合コンかと思われる6人グループの男女、合コン後の初デートかのような男女2人組は、男性のほうがとにかくニコニコして女性の話を一生懸命聞いている姿が私の席から目に入りました。

以前、11月末にソウルに行ったことがありましたが、そのときは紅葉などまるっきり見えませんでした。

来るのがあと2週間、もしくは10日遅かったら、ソウルの紅葉がきれいだということにずっと気付かなかったのでは。

あと1週間滞在がずれていたら。警察が放つ「催涙剤」は涙が出るというより、咳やくしゃみが出るものだということも知らなかったのでは。

「知らない」ということ自体に気付かずに、時が過ぎていったと思います。

11月14日には確かにソウルで大規模なデモが起きて、何万という人がパクウネ政権への抗議活動に参加していました。そのすぐ隣では、個人の生活を過ごす市民や観光客が大量に共存していました。

どんなときも様々なものが共存しているけれど、何か際立ったものが一つあると、共存しているものの存在が見えにくくなってしまうのかもしれません。

ミュージカル「黒執事」海外進出~12月11日上海公演を観てきました

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12月11日(金)にミュージカル「黒執事」-地に燃えるリコリス2015-上海公演を観てきました。
ミュージカル「黒執事」の初の海外進出として、上海、北京、深センの中国3都市で上演されます。



2015年12月11日~13日 上海 5公演 芸海劇院
   12月18日~20日 北京 3公演 北京展覧館劇場
   12月25日~27日 深セン 5公演 深セン保利劇院

上海の芸海劇院は1階721席、2階278席、合計999席で、演劇、ミュージカル、バレエなどの公演によく使われる劇場です。



私は初日公演を観ましたが、満席でした。上海公演は基本的に埋まっていたと思います。





グッズもよく売れていたようです。完売が続出。




「黒執事ミュージカル」上海公演は7月から宣伝が始まっており、チケットも早くから販売されていました。
ネルケプランニングの中国法人も設立され、本格的に中国進出という意気込みを感じました。

黒執事ミュージカルが無事に上海で幕を開けることができて、本当に良かったと思います。

というのは、今年の4月に中国当局が日本アニメの動画配信を禁止する動きがあり、「進撃の巨人」「トーキョーグール」をはじめ、中国で人気のあった作品がことごとく視聴できなくなりました。
アニメ黒執事(3期)も「配信禁止作品リスト」の中に入りました。アニメは動画サイトIQIYI(愛奇芸)で正規版配信されていたのに、視聴できなくなってしまったのです。

アニメがそういう状況になったので、ミュージカルを上演できるのか心配していたファンも少なくなかったと思います。
ただ、中国チケット業者の「大麦」damai.cnは、ミュージカル黒執事の宣伝を一貫して積極的に行っていました。中国最大手の「大麦」が常に宣伝しているので、「大丈夫なのかも」と思いました。

中国向けの舞台裏の動画も配信されています。中国動画サイトIQIYI(愛奇芸)。



「黒執事」-地に燃えるリコリス2015-は、元々海外公演を意識して作られているものとは思いますが、すごく海外公演に向いている作品だと思いました。言語に依存しない部分、音楽、ライト、セット、衣装などのビジュアル面が非常に丹精かつ豪華に作られていました。音楽、ビジュアルで「黒執事」の世界を味わえます。
エンタメ性、アトラクション性も強く、仮に原作を知らなくてもエンターテイメントとして楽しめます。

字幕の翻訳も良く作られていて、ギャグもウケてました。
上海バージョンとして、ギャグにショーロンポーや上海カニなどが出てくるところも、ちゃんとお客さんに通じてました。

中国の観客は2.5次元舞台に免疫がないので、原作が抜け出してきたようなビジュアル、動きで役者さんが登場すると、それだけで「うわぁ~~っ!」というため息のような歓声が漏れます。観客のほとんどが女性です。

客観的にいうと、ミュージカルにしては、全体的に歌唱力が弱いとは思いますが、足りないところを長所で補って皆の力で良い舞台を作るという、役者、制作スタッフ全体の気迫を感じる舞台でした。

完璧な人間なんて、滅多にいません。
完璧な人間が集まれば人を感動させられるかというと、そうでもありません。
「足りないところを細やかな努力で補い合って、より良いものを作る」というのは、世界に誇れる日本文化の特徴です。
それを、2.5次元舞台という表現形式で海外の観客に見せることができたのは、素晴らしいことだと思います。

中国語字幕のスクリーンは、上海で見た他の海外ミュージカルと比べると非常に良かったです。ですが、まだ改善の余地があると思います。

・字幕のタイミング
字幕スクリーンにセリフを二つ以上入れると、役者がセリフを言う前に、次の展開がわかってしまいます。
役者のセリフのタイミングと、字幕のタイミングがずれないようにしたほうが感情移入しやすいと思います。
・肝心なセリフの字幕が抜けてしまっていた部分がありました。
・字幕の明るさ、文字の大きさなども、改善、研究の余地があると思います。

ミュージカルなので役者さんが歌うのですが、音響のせいかもしれませんが、歌詞がよく聞き取れないところが時々あります。
何を歌ってるのか分からないときは、思わず字幕を見てしまいました。

19:30開演予定が10分ほど遅れて始まり、公演が終わったのは22:40分くらいでした。

上海の地下鉄は比較的遅い路線でも23時には運行終了するので、最後のほうは帰りの電車の時間を気にしながら観ていたお客さんは多かったと思います。

22:30くらいに本編が終わり、それからカーテンコールだったのですが、終電を捕まえるためにカーテンコールの途中で急いで出て行くお客さんが基本的にいませんでした。
それを見たときに「かなり経済的に余裕のある人たちが観に来ているんだな」と思いました。

チケットの値段は、
1階:VIP1080元(約2万円)、680元(約13000円)、480元(約9000円)
2階:280元(約5000円)、180元(約3000円)
という設定で、他の海外ミュージカルとほぼ同じくらいの価格設定です。
中国の相場からいうと、特に高いほうには入りません。

しかし、舞台ファンには二種類います。
作品または舞台自体が好きな人と、役者が好きな人です。
作品が好きな人は、1演目につき原則として1回、すごく面白かった場合もう1回見ることもあります。
ですが、役者ファンは違います。時間的、金銭的に許す限り何回でも通います。

680元や480元のチケットを買って、1回観る分には問題ありません。
ですが、480元を払って、2回、3回観るというのはかなりハードルが高いです。
それだったら、写真撮影などの特典があるVIPにつぎ込みます。
この価格設定でリピーター客をどれだけ作ることができるのか。未知の領域だと思います。

ロビーではネルケチャイナの会員募集をしていました。



ネルケ中国会員募集の広告。中国SNSアプリWechat(微信)を通じて入会できる。



会員になると中国公演の情報が配信される、チケットを先行購入できるなどの特典があるそうです。

次に何の演目をやるのでしょうか。

中国に向いている2.5次元舞台といえば、中国で圧倒的知名度を持つNARUTO、もしくはテニミュ(テニスの王子様ミュージカル)あたりでしょうか。

ちなみに「テニスの王子様」は中国でも人気があり、中国では実写ドラマ化されたことがあります。

左:テニスの王子様(中国版ドラマ全22話。2008年)  右:テニスの王子様Ⅱ(続編。全20話。2009年)
ある意味ものすごい意欲作、時代の先を行き過ぎたドラマだったかもしれません・・・。
  

音楽サイト蝦米・2015年人気投票~TFBOYS vs 元EXO vs BLドラマCPユニット~

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西暦2016年になりましたが、中国は農暦で新年を迎えるので、いまはちょうど年末・忘年会シーズンです。
忘年会でカラオケに行くこともありますが、2015年を振り返ってみると、「新しいヒット曲」というものが本当に少ない1年でした。

中国ではカラオケニーズは根強く存在します。歌うことが好きな人も多いし、ボーカルオーディション番組(リアリティショー)も相変わらず盛んです。
ボーカルオーディション番組から次々と新しい歌手は出てきます。ですが、新しい曲が出てきません。

「2015年のヒット曲は?」と聞かれても、一曲も挙げられない人がほとんどだと思います。
日本も同じような状況だと思いますが、中国はこの傾向がより顕著です。

そんな中でも、アリババ傘下の音楽サイト「蝦米」xiami.comが「2015年流行音楽投票」という企画をやっています。

■2015年TOPアーティスト(最もポピュラーなアーティスト)



TFBOYS、華晨宇、紫、張傑、那英、陳奕迅がノミネート。

TFBOYS:中国最強のショタグループ(過去ログをどうぞ)。

カラオケでTFBOYSを歌う人はすごく多いです。一番メジャーな曲は「青春修練手冊」。カラオケでは皆踊ります。
https://www.youtube.com/watch?v=vSo1dFaFmzQ
TFBOYSの3人も完全に声変わりしてしまいましたが、MVのダンスはすごく上手くなりました。最近は個別の活動も増えています。

華晨宇は、2013年湖南衛視の男性ボーカルオーディション番組「快楽男声」で優勝してデビューしました。

紫(G.E.M)は大陸出身、香港デビューの女性ボーカリスト。やはりテレビの音楽バラエティで人気が出ました。

張傑。中国大陸出身の男性ボーカリスト。元祖オーディション番組出身歌手。

那英(ナーイン)。ベテラン女性ボーカリスト。高い歌唱力を持ち、リアリティショー「中国好声音」の審査員として人気再燃。

陳奕迅(イーソン・チャン)。デビューから約20年のベテラン且つ、中華圏で一、二を争う人気の現役の男性ボーカリスト。精力的にライブを行っており、中国のいたるところのスタジアムでコンサートをやっています。香港出身で大陸で不動の地位を築き、現役で活動を続ける数少ないアーティスト。

■2015年TOP SONGS(最も人気の歌曲)



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田馥甄(S.H.E HEBE) 「小幸運」
呉亦凡(元EXO クリス) 「Bad Girl」
那英 「黙」
華晨宇  「蜉蝣」
周深  「玫瑰与小鹿」
TFBOYS 「剰下的盛夏」
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2000年代、中華圏で絶大な人気を博した3人組のガールズユニット「S.H.E」。現在はソロで活動しており、HEBEはソロシンガーとして本名の「田馥甄」の名義で活動しています。

元EXOクリス・呉亦凡(ウー・イーファン)。一番最初にEXOを抜けたクリスは、映画俳優、CMタレントとして活躍しています。元EXOの中で一番露出が多いかもしれないです。大手飲料メーカー統一の紅茶のパッケージになっているので、しょっちゅう姿を見ます。映画にもよく出ています。

周深。リアリティショー「中国好声音」に出場して一躍有名に。女性のような柔らかな歌声を持つ男性ボーカリスト。ドラマの主題歌でも知られる。

TFBOYS「剰下的盛夏」2015年の新曲。卒業式をテーマにした悲しい物語の曲。


■2015年トップ新人アーティスト




陳粒(チェン・リー)独立系の女性アーティスト。アコースティック弾き語り系、カラオケ向きの音楽ではない。
黄子韜(元EXO タオ)HIPHOP系のソロ曲「我是大主宰」をリリース。
張芸興(EXO Lay)特にソロの曲を出しているわけではないのですが、バラエティ番組「無限に挑戦」(中国版)で他の出演者と一緒に歌っています。
鹿(元EXO ルハン)出演映画の主題歌などを歌っており、新作MVを見かける機会も多いです。


この人気投票にノミネートされた面々、TFBOYS、紫棋、華晨宇、元EXOなどは、極めて順当な人選です。
また、この音楽サイト(蝦米)は中国国内の独立系アーティストを積極的にプッシュしているので、ややマイナーな実力派をノミネートしています。

しかし、「トップ新人アーティスト」に見慣れない男子ユニット(?)が二組ノミネートされています。

馮建宇&王青
陳秋実&蔡照

この人たちは何者なのだ・・・?

と思って調べてみたら「逆襲之愛上情敵」(※邦訳する場合「逆襲の・恋敵を愛して」というかんじ)というドラマ内のユニットのようです。

日本にはアニメのキャラソンやユニットソングが死ぬほどありますが、ドラマのユニットソングというのは意外と少ないです。

なので、「へえ、珍しい」と思ってドラマを見てみたのですが、このドラマが実写BLドラマでした。
BLドラマというよりは、ゲイ実写ドラマといったほうが正しいです。実際、「blued」というゲイ向けのSNSアプリが協賛になっています。

この「逆襲之愛上情敵」というドラマ、普通に大手動画サイトで配信されてます。配信版とノーカット版の2バージョンがあります。



企画・制作者は恐らく20代の若い女性で、「腐女子としての夢を叶えるため」に自ら資金を集めてこのドラマを制作したとのことです。

つまり、インディーズネットドラマです。

制作者が明かしているとおり低予算で、出演者、制作スタッフともに未経験者を多く起用してるようです。

ところがこのドラマがネット上で思いのほか高いアクセスを集め、ついには、男同士の二組のカップルでユニットソングも出してしまいました。もちろんインディーズで。

ゲイドラマ上のカップルでユニットソングを出したのは、中国では画期的でした。

しかも、ブームに乗って、出演者男4人でファンミーティングを中国各地で行い、熱狂的なファンが集まり会場は阿鼻叫喚。

音楽サイト「蝦米」でも高い再生回数をマークし、元EXOの面々に混じって「トップ新人アーティスト」ノミネートに至ったのです。

中国芸能はカオスです。

音楽、映像、ドラマ、あらゆるジャンルで、ネットを中心に拡散する自主制作による娯楽カルチャーが着実に広がっています。

BIGBANG2016年3月上海公演~「大麦網」スマホアプリとチケット取引サイト「西十区」

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もうすぐ中国でBIGBANGのツアー「2016 BIGBANG MADE [V.I.P] TOUR」が始まります。
3月11日、12日の上海公演は、2月15日に大麦網(DAMAI.CN)など中国大手チケットサイトでチケットが発売になりました。

2016 BIGBANG MADE [V.I.P] TOUR IN SHANGHAI
3月11日(金)、12日(土)
上海メルセデスベンツアリーナ(上海世博文化中心)
アリーナ:1480元 スタンド:1280、980、680元(1元=約17.5円)

  

「2016 BIGBANG MADE [V.I.P] TOUR」とされていますが、一部のサイトでは「2016年ファンミーティングツアー」と表記されています。
2016年春の中国公演は具体的にどういう内容なのか、いまひとつよく分かりません。

いま、中国ではBIGBANGのコンサートチケットが非常に取りにくいです。
もしかすると、ジェイ・チョウ(周傑倫)、イーソン・チャン(陳奕迅)など中華圏のトップアーティストのチケットより入手難です。
3月11日~12日の上海公演のチケットも、「大麦網」販売分は発売から1分以内で完売しました。

~~中国の代行業者の間で流れている2016年BIGBANG中国公演スケジュール~~ ※変更の可能性あり

上海 3月11日、12日(昼夜2公演) 上海メルセデスベンツアリーナ(チケット発売済み)
深セン 3月13日 深セン湾体育中心体育館(チケット発売済み)
鄭州 3月17日、河南省体育中心体育場 (3/2発売済み)
南京 3月19日 南京奥体中心体育館  (3/3発売済み)
合肥 3月20日 合肥体育中心体育場 (3/4発売済み)
杭州 3月24日 杭州黄龍体育中心 (3/7発売済み)
南昌 3月25日 南昌国際体育中心体育場 (3/8発売予定)
長沙 3月26日 長沙賀龍体育館 
武漢 3月27日 武漢光谷網球中心
広州 5月21日 会場:未定
北京 6月4日 北京楽視体育中心
成都 6月18日 会場:未定
沈陽 6月25日 会場:未定

他にも、天津、済南、佛山などでの開催の情報もあります。
全部やるとするとすごいことになるのですが、本当にこんなにやるんでしょうか・・・?

なお、3月11日、12日の公演のチケットを2月15日に発売するというのは、スケジュールとしてかなりギリギリです。
しかも、大麦網ではネット販売したものの、まだチケット自体は発券されていません。(追記:上海公演分は2月23日前後に発券されチケット配送されました)
上記の公演日程はかなり日にちが迫っているので、本当にこのとおりに実施できるのかやや不安があります。


3年ほど前に「大麦網」についてブログに書いたことがありますが(過去ログ)、現在では状況がかなり変わっています。

1.最大の変化は、大麦網にスマホアプリができて、スマホアプリによる先行販売が始まったことです。

人気のあるコンサートのチケットは、スマホアプリで先行販売され、スマホアプリのみで発売が完了し、ウェブサイトでの販売は行われないことがあります。

スマホアプリ版「大麦」


BIGBANGの上海公演(2016年3月11日、3月12日)のチケットは、2月15日に大麦網で発売されましたが、その際の販売ルールは以下のとおりです。

3月11日公演チケットの発売時間:【2月15日 19:00】から大麦スマホアプリで発売。残席がある場合は【2月15日 19:30】から大麦ウェブサイトでも販売。各自購入枚数は4枚まで。
3月12日公演チケットの発売時間:【2月15日 20:00】から大麦スマホアプリで発売。残席がある場合は【2月15日 20:30】から大麦ウェブサイトでも販売。各自購入枚数は4枚まで。

つまり、スマホアプリで先に販売し、アプリからのアクセスで予定枚数が終了すれば、ウェブサイトでは販売しません。

私は2月15日の19時にスマホアプリで操作していたのですが、1分以内に完売しました。なので、ウェブサイト売りはなかったと思います。

2.ネット購入の際に、中国身分証番号の入力を求められることがあります。

人気のある公演は、中国人の18桁の身分証番号の入力が必要で、購入枚数に制限があります。
これは、大量購入による転売防止目的と思われ、実名制を実施しているわけではありません。現状、チケットに身分証番号は印刷されていないし、購入者の名義と身分証の番号が一致している必要もありません。一人の身分証番号で複数枚購入することができます。

中国のサイトは、認証のために身分証番号の入力を要求することが時々あります。
この身分証認証機能の精度は高く、存在しない18桁の数字を入れてもはじかれます。

3.チケット取引サイト「西十区」(xishiqu.com)の登場。

2014~2015年頃から上海地区を中心に出てきたチケット売買サイトです。
チケットキャンプと同じような機能を持ちます。個人ユーザーがサイト上で安全に売買できるようにシステム的な措置がとられています。



同じような転売はタオバオ(淘宝)でも可能ですが、「西十区」はチケットの売買に特化しています。

「西十区」BIGBANG http://www.xishiqu.com/event/bigbangshz/all/p1.html



タオバオの業者とチケット売買をやり取りする場合、値段が不確定なことがあり、入金した後も業者との交渉で追加金額を要求されたり、最終的に希望の席種のチケットが手配できず返金されることもあります。

3年前と比較して中国のコンサート事情で大きく変化した点がもう一つあります。
それは、内陸都市での公演が増えたという点です。
以前は、海外アーティストのコンサートといえば、北京、上海、広州の三大都市が定番でした。
これに南京、杭州、深セン、成都が加わり、更には、安徽省合肥、河南省鄭州、江西省南昌といった内陸都市まで広がっています。

なお、2015年8月のBIGBANG中国ツアーでは、中国吉林省の朝鮮族自治州延辺の首府、延吉(YANJI)でのコンサートが予定されていました。
公式発表されていたにも関わらず、中止になりました。
もし実現してたら、画期的な試みだったと思います・・・。

Webtoon(LINEマンガ)「ノブレス」のアニメ版(OVA)が中国動画サイトで公開~Production I.Gが制作

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2015年、中国のアニメ・マンガ界で注目されたキーワードの一つが「条漫」です。
これはWeb媒体、特にスマホ、タブレットでの閲覧に合わせて、ページをめくる代わりに上から下へとスクロールさせて読む漫画のことです。
その代表といえるのが、韓国のWebtoon(ウェブトゥーン)、いわゆる「LINEマンガ」です。

中国では2015年7月から動画サイト大手の「Youku&Tudou」(優酷&土豆)がサイトにWebtoonを連接し、本格的にプロモーションが始まりました。
Tudouと連接のWebtoon:http://webtoon.tudou.com/

これと並行して、Naverが運営するWebtoon中国語版サイトもあります。
http://www.webtoons.com/

Naver Webtoon中国語サイト スマホ版


韓国の漫画は「Manhwa」(マンファ、韓国語のマンガのローマ字発音)として、アジアサブカルの一角として確立されています。
Webtoon、ひいては韓国マンガ全体の中でも人気の高い作品の一つが、ノブレス(NOBLESS)です。日本でも「LINEマンガ」として配信されています。

ノブレスは日本ではあまり知られていないかもしれませんが、世界の漫画ファンの間で非常に人気ある作品です。

ノブレス中国語版 中国語タイトルは「大貴族」
    

Webtoonが正式に中国に正式に上陸する前から「ノブレス」はネットにアップされており、人気がありました。

今年の2月5日、Webtoonの中国提携先である動画サイト「Youku&Tudou」でノブレスのOVA版が公開されました。



このOVAを制作しているのはProduction I.Gで、アニメ「黒子のバスケ」の多田俊介監督が制作しています。

現在中国で配信されているバージョンは中国語音声版です。

韓国漫画を、日本のアニメ制作会社が制作して、中国語でアフレコする・・・・

というミックス展開が行われています。

この、Youku&Tudou配信・Production I.G制「ノブレス OVA」ですが、まず、作画はキレイで原作のイメージにも合っています。

しかし、話の展開が早すぎます!!

のっけっから、えっと驚くほどの早さで話が展開します。
「あのシーンを1カットで終わらせちゃったの??」と戸惑っているうちに、
僅か30分足らずのOVAで、原作でいうと1話から78話あたりまで話が進んでしまいました。びっくりです。

OVAというより、超ロングバージョンのPVみたいです。





最後に「Webtoonで連載中のノブレス全編をお読みください」というテロップと漫画サイトへのリンクが出てくるので、
「詳しくは原作漫画を読んで下さい」ということで、OVAは駆け足で展開させたのかな・・・とは思いますが、
それにしても・・・。




中国の視聴者の間では、声優(中国語)に対する不満が多いようです。

確かに、中国人声優の演技というか、スタイルが、ノブレスの雰囲気にあまり合っていないように思います。
テレビドラマや映画などのアフレコに多く見られる、抑揚の強い話し方をしています。
原作のノブレスは、音を文字で表現することに特徴があり、独特の世界観を作り出しています。
声優の演技はもっと抑えが効いているほうがいいと思いますが、日本と違ってアニメ声優の層がそこまで厚くないので、致し方ないのかもしれません。

私が最初にノブレスのことを知ったのは2年ほど前で、フランス人の漫画好きの女の子に薦められました。
その子は当時大学生で、アニメや漫画が大好きで、日本語も非常に流暢でした。
連載中のノブレスに夢中になっていて、彼女の周りの友達もみんなはまっていると言っていました。

ノブレスは、怪物の描き方などがヨーロッパのセンスに近いのかもしれません。

【おまけ】銀座 CHANEL NEXUSにて開催されていた「エンキ・ビラル展」。バンド・デシネの表現とノブレスは共通するものがあるかも・・。



【おまけ2】
OVAを見てから主人公のライが「あんさんぶるスターズ」の朔間零に見えて仕方ありません・・・!あんスタの方が後ですが・・・。

まるでEXO・・??!中国26人組ボーイズグループ「ZERO-G」デビュー

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最近中国で「ZERO-G」という26人組のボーイズグループがデビューしました。

グループ名:ZERO-G  中国名:零重力
デビュー日:2016年1月12日。1月14日EP「Zero-Gravity」リリース。
所属事務所:白色系文化伝媒有限公司





第一期メンバー26人。以下アルファベット順。
蒙恩(A-Moon、リーダー)、欣辰(BST)、鈞澤(C-Jay)、宇梁(DS)、祖懐(Ever)、吉古(G Cool)、赫宣(Hot-Bomb)、柏楓(I.D)、尉劼(JM)、皓彦(King)、洲融(LOS)、騰陽(M.A.D)、雲朗(Nn)、瀚文(O.T.O)、任豪(P.O.I)、耀元(Q)、子瑞(Ray)、予雷(S-Rate)、少廷(T-Voc)、曲直(U:1)、俊傑(VO)、文祺(Wiz)、凌天(Xtra)、世煌(Yme)、世堅(Z.Z)。
(以上、百度百科「ZERO-G」より引用)

中国ニュース記事によると、「いま発表されている26人のメンバーは初期メンバーに過ぎない。ZERO-Gは2016年末には150人になっている予定」とのことです。

現時点で公開されているMV(2曲): ※URL先は中国音楽サイト「音悦台」yinyuetai.com
MV「Zero Gravity」2月26日公開(ダンス曲。非常にK-POPっぽい)
http://v.yinyuetai.com/video/2506841
MV「孤単告急」(バラード)1月15日公開
http://v.yinyuetai.com/video/2477536

MVに登場するメインメンバーは7人ですが、どれが誰だかよく分からないです。
俊傑(VO)というメンバーが目立つポジションにいて、元EXOのルハンに似ています。

26人のメンバーが4つのユニットに分かれてケンタッキー(KFC)とのコラボプロモーションを行っています。

  

あんまり詳しくない人が見たら、「これEXOだよ」といわれてもまったく疑いを持たないほど雰囲気が似てます。

ダンス、楽曲、ファッションはもちろん、グループロゴ、表情、ポーズ、ネーミング・・・
いろんな意味で、K-POP、SMエンターテインメントの影響が色濃く見られます。

しかしこの「ZERO-G」、面白いかもしれないと思います。
決して「K-POPのパクリ」に止まらない、大きな可能性を秘めていると思います。

まず、MVのクオリティは高いです。
楽曲自体は特に目新しくはありませんが(EXOのWolfとGrowlとHeart Attackを混ぜたようなかんじ)、ビジュアル的にはよくできています。

もう一つは、言語的な優位性です。
たくさんのK-POPグループが中国で活動を試みてきましたが、現状からいうと言葉の壁を越えられていません。
多くのK-POPスターのプロフィールの中に「特技:中国語」と書かれていますが、中国語である程度中身のあるメディア対応をできる人は、ほとんどいません。
挨拶や自己紹介にとどまっています。
皆がそれなりに中国語で話しますが、型にはまった画一的な発言を繰り返すので、正直いってあんまり面白くないです。

これは、中国メディア側にも問題はあります。

中国メディア側の司会者や番組側のフォローも十分とはいえず、中国メディア独特の放送NGワードもあるので、外人にとってはハードルが高いのです。

「ZERO-G」は中国人グループとして、メンバー各自が個性ある言動を見せてくれると面白いと思います。
ただ、「ZERO-Gは中国のグループ」と強調していますが、名前からみると韓国人なのでは??と思わせるメンバーが何人かいます。
実際に、メンバー26人全員が中国人なのかはよく分からないです。

まだ露出が少ないので、本格活動が待ち遠しいです!

「2月26日 掟破り」プロモーションのメンバー女装カット


男装カット

2016 BIGBANG MADE [V.I.P] TOUR 上海公演に行ってきました

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「2016 BIGBANG MADE [V.I.P] TOUR」が始まりました。中国全土の各都市で、計10公演以上がスケジュールされています。
その幕開となる3月11日(金)の上海公演に行ってきました。

会場:上海メルセデスベンツアリーナ(上海世博文化中心)


このツアーの公演名は「2016 BIGBANG MADE [V.I.P] TOUR」となっています。多くの代行業者は「ファンミーティング」として扱っていましたが、公式チケット業者、大麦は公演形態をはっきり公表しませんでした。
そんな中、上海、深セン、鄭州、南京、合肥、杭州・・・どの公演もチケットが発売から数分以内に完売という状況が続きました。

中国では2015年のワールドツアー宣伝期に、
「BIGBANGは2016年からメンバーが順々に兵役につき、これを逃すと次にBIGBANGが5人揃うのは2020年になる」
という扇り的な情報が流れ、これがチケットを高騰させた一因とも言われています。

多くのチケットがダフ屋の手に渡っており、公演当日はチケット業者「大麦」(damai.cn)が偽造チケット検証出張ブースを出すほどでした。



見たところ、公演当日のチケット取引は多くはありませんでした。
多くがタオバオなどのサイト上で事前に代行取引(ダフ屋販売)されているようです。

3月11日公演は本来の開演時刻は20:00から10分ほど遅れ、20:10に開演しました。

ステージには花道などはなく、備え付けの基本ステージのみ。



内容的にはファンミ1時間+ライブ1時間の2時間の公演でした。

ステージに韓国人の男性MCが現れ中国語でMCを始めます。
ここからおもむろにファンミ部分がスタート。

ファンミは主にゲームで、かなり単純な内容でした。
筒に矢を投げ入れるというゲーム、ルーレットゲーム、チェキ撮影、5人がそれぞれファンと対戦するゲームなどです。

ファンミ部分は、メンバーのキャラが垣間見える・・・といえなくもないです。一般的に抱かれているイメージの枠を超えるものではありませんでしたが・・・。

テヤン:ゲームを一番真面目にやり、矢を投げ入れるゲームではずばぬけて成績がいい。筋肉を鍛えているイメージが強かったですが、かなりシャープなシルエットになっていました。

スンリ:中国語会話担当はもっぱらスンリでした。ファンとの交流部分ではスンリが大活躍でスンリがいて本当によかった・・と思いました。

2012年にGalaxyツアーを見たときは、テヤンやテソンもけっこう中国語をしゃべっていたのに、今回この二人はほとんど中国語を話しませんでした。テヤンにいたっては口をいついて出る言葉が英語になっていました。

テソン:すごくがっしりした体格に。ファンミのときはテヤンと絡むことが多いです。

TOP:「好」(ハオ/YES、はいという意味)という中国語をラップのようなトーンで話すのが気に入っているようです。

Gドラ:中国語をしゃべりません。最初の挨拶のときすら英語でした。ニーハオくらい言ってくれもいいのに・・・と思いましたが、Gドラはこっぱずかしいことはしません。ファンミのときは色の薄いサングラスをかけていて、ライブになるとサングラスを外しました。
いまままで見たGドラの中で、今回が一番痩せて見えました。

ひたすらスンリをいじっていました。ほんとにスンリが好きですね・・・。
ルーレットゲームは、ルーレットが止まったところに書かれているミッションを実行するというものなのですが、Gドラが手書きでサインペンでルーレットに「KISS WITH V.I」と追加しました。
それを見たテヤンが、やはり手書きで「DEEP KISS WITH DEASUNG」と書こうとしてテソンに止められるというやり取りがあったり・・・。

夜9時過ぎになってやっとライブが始まります。

曲目はアルバム「MADE SERIES」の曲と2015年ワールドツアーのソロコーナーをくっつけたような構成です。

1.LOSER
2.BANG BANG BANG
3.IF YOU
4.BAD BOY
5.Strong baby(スンリソロ)
6.WINGS(テソンソロ)
7.DOOM DADA(TOPソロ)
8.EYES, NOSE, LIPS(テヤンソロ)
10.CROOKED(Gドラソロ)
11.GOOD BOY(Gドラ×テヤン)
12.SOBER
13.BAE BAE
14.WE LIKE 2 PARTY
15.Fantastic Baby
(アンコールなし)

ファンミパートとライブとの間の時間は5分くらいで、衣装交換はなく、ファンミと同じ割とカジュアルな衣装でライブが始まりました。
凝った舞台セットもなければ、花道もありません。
バックダンサーは男女合わせて10人ほど連れてきてはいましたが、こんなにシンプルなBIGBANGのステージは初めて見ました。

肝心の歌は、音響のボリュームが大きすぎて、スピーカー近くにいるお客さんの鼓膜がおかしくなるのではと心配になるほどでした。
スタンド席でも低音の振動が座席にダイレクトに伝わってくるほどです。気になってステージに集中できません。

全体的に何ともいえない公演だったのですが、G-DRAGON×テヤンの「GOOD BOY」が一番よかったです。
自分のソロよりも、BIGBANG5人の曲よりも、「GOOD BOY」のときがGドラが一番生き生きしているように見えます。
「GOOD BOY」のGドラは、ダンスはもちろん、ちょっとした間の取り方や手の動き、テヤンとの距離感、そして表情の一つ一つまで、すべてが完璧な圧巻のパフォーマンスです。
歌やダンスのスタイル、声質など、Gドラとテヤンはすごく相性が良いようです。

マジマクインサ、赤い夕焼などを出していた頃・・・2007~2008年頃でしょうか。活動曲の宣伝でBIGBANGもよく韓国のバラエティ番組に出ていました。
その頃のGドラは、頭の回転が速くてちょっとこだわりの強い天才肌の悪ガキといったキャラでした。
いまのGドラは、英語をしゃべる姿が妙に上品で、なんともいえない気分になります。

ライブが終わったのは22時過ぎ、約2時間の公演でした。
チケットは定価自体が高額で、アリーナ席が約3万円、スタンドで約2万円という価格設定です。それでも定価で買えたら超ラッキーというほど激戦でした。
あまり段取りの良くないファンミを1時間見せられてこの値段はないだろうと思いますが、BIGBANGには「一目でもいいから見たい」と思わせる魅力があるのも確かです。

ソン・ジュンギ主演韓国ドラマ「太陽の末裔」中国で大人気~動画サイト・チーイー(IQIYI)で同時配信

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韓国ドラマ「太陽の末裔」が中国で大変な人気です。
2月24日水曜日の夜に第1話、25日木曜日に第2話が配信されてからあっという間に火がつき、視聴ランキング、検索ランキングを席巻しています。

「太陽の末裔」は中国大手動画サイト・チーイー(愛奇芸/IQIYI iqiyi.com/)で独占配信されていますが、4話配信の時点で再生回数は4億回を超え、8話まで配信された3月21日現在では9.6億回を超えています。



このドラマは韓国KBSのいわゆる「水木ドラマ」で、毎週水曜日と木曜日の夜10時から1話ずつ放送されます。

キャスト:ソン・ジュンギ、ソン・ヘギョ、ジン・グ、キム・ジウォン、オニュ(SHINee)
ストーリー:特殊任務を負う若く有能な(イケメン)軍人(ソン・ジュンギ)と、辣腕の女性外科医(ソン・ヘギョ)がすれ違いながら魅かれていくというラブストーリーです。主人公が特殊兵と外科医という設定のため、戦乱地域、救急現場という舞台で展開されるシリアスでスケールの大きいドラマです。

本作は俳優ソン・ジュンギの兵役復帰後第一作でもあり、ソン・ジュンギがものすごくかっこいいです。

SHINeeのオニュがお坊ちゃんの新米医師役を演じています。
最初はコメディリリーフかなと思ったのですが、第6話ではかなり深い演技を見せてくれます。
SHINeeの中ではそれほど背が高いというイメージはないですが、テレビ女優さんと並ぶと大きく見えます。

「太陽の末裔」は「史上初の韓国・中国同時放送(配信)」です。
中国動画サイト・チーイー(IQIYI)では、毎週水曜日と木曜日の北京時間21時(韓国22時)に中国語字幕版が公開されます。
タイムラグの存在しない完全な同時配信です。

その実現に至るまでには以下のような背景があります。

●「撮影・放送同時進行型」ではなく、撮影完了後に放送開始。

韓国や日本のドラマは一般的に、撮影が終わらないうちにテレビ放送が始まり、撮影と放送が同時進行されます。
視聴率次第で延長されたり、或いは打ち切りになることもあります。
一方中国では、ドラマを放送する前に政府機関(広電総局)の審査許可を受ける必要があるので、放送前に全話分の撮影と編集を完了させる必要があります。
2015年4月から、中国ドラマだけではなく海外ドラマについても、政府当局の審査を受けることが義務付けられました。

この規制に対応する形に合わせてきたのが「太陽の末裔」です。

韓国放送と同時に中国で配信できるように、まず全話分の撮影制作を完了させ、中国関連当局の審査を受け、それから韓国での放送時期を調整したと言われています。

ソン・ジュンギが除隊後すぐに「太陽の末裔」の撮影に入ったことは芸能ニュースで取り上げられています。
通常の韓ドラ制作スケジュールでいうと、5月に撮影に入れば、早ければ9月、遅くても2015年下半期には放送できるはずなのに、「太陽の末裔」の放送は2016年2月になりました。それは、中国との兼ね合いであったと考えられます。



●中国配信先であるチーイー(愛奇芸/IQIYI/QIY)は、1話あたり23万USドルで独占配信権を獲得。

1話23万USドルは人民元換算で1話約150万元、全16話で約2400万人民元です。
この金額は韓国ドラマの配信版権料としては史上最高額と言われていますが、中国国内ドラマの版権料より安いです。
チーイーにとっては十分元が取れる「おいしい買い物」だったと言われています。

● 有料会員の取り込みに策を練る中国動画配信各社

中国の動画サイトは基本的に期間無制限の無料視聴ですが、最近は大手動画サイト(youku&tudou、IQIYI、テンセント動画、Le.tvなど)が揃って、有料会員の獲得に力を入れています。

有料会員を獲得するための戦略:

・一部の作品(主に映画)を有料会員しか視聴できないようにする。
例:youku&tudouは「ワンパンマン」、「僕だけがいない街」などを有料会員のみに配信。

・広告カット
有料会員は冒頭の90秒広告がカットされる。

・有料会員は動画を先行視聴できる。
例:「太陽の末裔」がこのパターン。有料会員は韓国放送と同時視聴できるけれど、無料会員は1週間遅れになる。

■3月21日時点、1話~6話までは会員でなくても視聴できるが、最新の7話、8話は有料会員(VIP)しか視聴できない。


チーイーの従来の有料会員は1000万人だったのが、「太陽の末裔」の配信開始後、1500万人まで増えたと言われています。
現在キャンペーン中の「太陽の末裔・韓国同時視聴向け 3ヶ月キャンペーン価格」は38元(約650円)です。
この数字から計算すると、1話23万USドルの版権料を支払っても十分な利益が見込めます。

●制作会社Next Entertainment World(NEW)は、中国系大手メディア会社との資本関係を持つ。

「太陽の末裔」の制作会社である韓国Next Entertainment World(NEW)は、中国の大手メディア会社「華策衛視」と間接的な資本関係があります。

つまり、中国側に高額の版権料を支払っても、中国動画サイト(チーイー)と中国メディア企業にも利益が還元されるというビジネスモデルが形成されています。

中国の映画、ドラマ、インターネット業界は急激な成長を続けており、中国当局は毎年のように規制という名の爆弾を落としています。
爆弾が落ちるたびに業界は混乱し、淘汰・徹底せざるをえないものが出てきます。
一方では、より大きな収益を上げるために、規制に対応してくる勢力もいます。

それを体現したのが「太陽の末裔」だったといえます。

中国ネットBLドラマ「上瘾」(Addicted) 国内で配信停止になるもYoutubeで大人気

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「上癮 Addicted」(簡体字表記:上瘾)というネットドラマが中国で非常に話題になりました。
この作品は動画サイト配信のみの中国ネットドラマです。
2016年1月29日の配信開始直後から話題を攫い、24時間以内に1000万回突破、またたく間にトータル再生回数が1億回を超え、ドラマランキングの上位に食い込む勢いでした。

「上癮 Addicted」は中国国産のBLドラマです。
原作はネットBL小説で、ドラマのプロデューサーでもある柴鶏蛋女史の作品です。

  

「上癮 Addicted」が配信開始直後から注目を集めたのは、同じプロデューサーによる前作の実績があったことも一因といえます。
2015年に「逆襲之愛上情敵」というBL自主制作ドラマが異例の大ヒットとなり、同プロデューサーの第二弾ともいえる「上癮 Addicted」は、ファンからの熱い期待が寄せられていました。(「逆襲之愛上情敵」については過去ログをご覧ください)

加えて、大手の動画サイトがこぞって配信しており、動画サイトというのは人気ランキングが明瞭で、再生回数が高い作品をどんどん前に出して宣伝していくので、嫌でも目につくような状況でした。

制作側は「逆襲之愛上情敵」の例にならって主人公のBLカップルと脇役のカップルの2組をプッシュして、ユニットソングを歌わせたり、ファンミーティングを開いたりと、さあ、いよいよこれからというときに、テレビ・映画を管轄する政府機関(広電総局)により、配信停止令が出てしまったのです。

配信停止令が出たのは2月22日、第1回目の上海ファンミーティングが開催された僅か2日後でした。

配信停止令さえ出なければ、今頃、中国の全国各地でファンミーティングをやりまくっていたはずなのに・・・・。

政府命令によりドラマが放送停止になることは、中国では時々あることなのですが、「上癮 Addicted」に対する処分は厳しいものでした。
12話まで配信された時点で全話視聴不可にされ、修正版の再配信も認められていません。

第二部も予定されていましたが、配信停止令を受けたため制作中止が伝えられています。

配信停止された理由は、同性愛、不倫、若年恋愛を助長する表現がよろしくないということです。

中国では抹殺されてしまいましたが、Youtubeでは全話視聴できます。(但しベッドシーンなどがかなりカットされており、カットの都合で話が飛んでいるところがあります)

腐女子でなくても、この作品はドラマとしてすごく面白いです。

このドラマが中国で人気を集めたのは、BL実写ドラマの物珍しさだけが理由ではありません。

型が決まっている商業化されたメジャードラマにはない面白みがこのドラマにはあります。

生活感のある演出、素朴な役者の演技、方言の混じったセリフ、低予算ネットドラマならではの小汚い画面が視聴者をひきつけたのです。

新人を起用することによって、より現実感を引き出すことに成功しています。
テレビドラマはドラマ俳優・女優が出演するのが当たり前ですが、整った容姿で皆が知っている「有名な人気俳優・女優が演じている」という時点で、現実からは大きく遠ざかってしまいます。
その点、「上癮」はビジュアル的にはかなり微妙だけれど、個性のある新人をキャスティングして、独特の作品世界を作り出しています。

主役、脇役にいたるまでキャスティングが面白いです。
主人公・顧海(グーハイ)の彼女(後に元彼女)は、まったく可愛らしくもないし、誰が見ても「こんな女のどこがいいんだ」と思う粗暴でわがままで面倒くさいキャラです。
突っ込みどころ満載でかえって話題になった彼女ですが、本業は長身と個性的な顔立ちを生かしたファッションモデルだそうです。



主人公2人の親たちが登場しますが、いずれも何らかの面において弱さのある人たちです。
大人になっても、親になっても、必ずしも立派な人間に成長できるとは限らず、むしろ、立派に成長できない人のほうが多いというのが現実です。
子どもを愛してはいても、経済的・精神的な弱さに打ち勝つことはできない、「等身大の親」たちであり、その無意識の身勝手さや卑屈さが淡々と描かれています。

一方で、主人公BLカップルは、回を追うごとに理想化されていきます。
BLカップルの攻役(顧海/グー・ハイ)の方は、ガチホモ行為全開演出なのですが、受役のキャラが素朴さと冷静さを失わないので、爽やかな空気が保たれています。
顧海の役者の演技が上手く、後半になるにつれてどんどん彼氏力が上がり、その演出の巧みさはタイの視聴者からも大絶賛されています。



写真右:権力者の父を持ち、物質的には恵まれているが家族の愛情に飢えている筋肉質な少年、顧海(グー・ハイ)を演じたのは黄景瑜。1992年生まれ、身長187cm。
写真左:父と祖母と身を寄せ合って生きている、勉強ができるが居眠りしてばかりの達観した少年、白洛因(バイ・ルオイン)を演じたのは許魏洲。1994年生まれ、185cm。歌が上手いです。

本当は第二部が制作されるはずでした。

第15話で一応は完結していますが、未回収の伏線が山のようにあります。
例えば、サブキャラ同級生の二人の関係、顧海の従兄弟のお兄さんなどはこれから重要なキャラとして活躍しそうだったのに・・・・。

特に顧海の従兄弟のお兄さん(役名:顧洋)は、第14話で主人公の二人と食事をしながら重要なセリフを落としていきます。

従兄弟のお兄さん 「・・・海洛因」

顧海 「うん。俺たちの名前を繋げると、麻薬になるんだ」

お兄さん 「・・・・・」

主人公の顧海(グー・ハイ)と白洛因(バイ・ルオイン)の名前をつなげると「海洛因」(ハイルオイン)になるわけですが、これは、中国語でヘロインという意味なのです。

あーーーーっ!!

だから「上癮 」(Addicted)っていうタイトルになるのかーーー!「上瘾」は「中毒になる、やみつきになる」という意味です。


鳥肌が立ちました。


中国ドラマ界において、新しい歴史の一歩を踏み出した素晴らしい作品だったのに、配信停止になったのは本当に残念です。
Youtube上では世界各国にファンがいるようです。
台湾を配信先として続編が作られるという話もありますが、中国国内では配信停止処分になっただけでなく、出演者も劇中の役柄とリンクした活動を行うことは控えざるをえないようなので、俳優の将来を考えると、続編は諦めざるを得ないのかもしれません。

【おまけ:中国語の人名、呼称について】

顧海の父親が部下の男から「首長」と呼ばれていますが、「首長」は軍または行政機関のトップの立場にある人に対する呼称です。
「首長」という呼称は一般的には軍が想定されるので、顧海は高級軍人の裕福な家庭の一人息子という設定とみられます。

同級生役の「尤其」。「尤」は珍しい姓ですが実際に存在します。「其」が名前ということになりますが、姓と名前を繋げて読むと「尤其」になり、「特に」という意味になります。珍名です。自己紹介のときにクラスメートが「はあ?」という顔をし、本人も周りのそんな反応に慣れているという描写が第1話にあります。

上海同人イベント「COMIC UP-魔都同人祭-18」レポ(2)~同人ジャンルとコスプレの流行傾向~

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企業展示が拡大傾向にある「COMIC UP」ですが、本来は同人誌即売会です。
前の記事に引き続き、上海同人即売イベント「COMIC UP18」の2日目、2016年6月10日(金)の同人館とコスプレスペースの状況をお伝えします。
(企業出展スペースについては、一つ前の記事:上海同人イベント「COMIC UP-魔都同人祭-18」レポ(1)~急激に充実する企業出展~をご参照下さい)

同人販売スペースは上海新国際展覧センターのW1館を丸ごと利用。今回は同人販売の会場と企業ブースの会場がきれいに分けられましたが、どちらかというと企業ブース会場のほうが賑わっていました。


根強い人気を誇る東方プロジェクト。


6月10日、「COMIC UP18」2日目の同人スペースジャンル別レイアウト。(1日目とはジャンルの振り分けが若干異なります)


上段
A:オリジナルBL
B:布袋劇(台湾の霹雳布袋劇)
C:中国オリジナルアニメ
D・E:欧米系(主にマーベル。アメリカンキャプテンなどのBL)
F:子ども向け、特撮
G:NARUTO
H:文芸創作
J:スポーツ系(黒子のバスケ、ハイキューなど)
K:刀剣乱舞
L・M。P:東方プロジェクト
N:中国ゲーム
下段
A・B・C:秦時明月、古剣奇譚、剣網三など中華系武侠ファンタジー
D:盗墓筆記
E・F:全職高手など胡蝶藍作品
G:Fateシリーズ
H・I:オリジナル
J:おそ松さん
M:ラブライブ!
O:VOCALOID

流行ジャンルの傾向として以下が読み取れます。

・刀剣乱舞が流行っている。
昨年から流行っていますが、中国語版がリリースされると更に人気の拡大が見込まれます。刀剣乱舞以外の流行ジャンルは、昨年から今年にかけて概ね収束傾向にあると思います。
・東方プロジェクト、中国武侠ファンタジージャンル(剣網三など)の人気は根強い。
・「おそ松さん」のアニメ自体は流行ってはいないが、日本での同人流行が波及している。

コスプレの傾向としては、人気のある新番のキャラクターのコスプレにいち早く手を出す人が増えていると感じます。
いま6月ですが、2016年4月新番のキャラクターのコスプレをしている人が多いです。
中国同人イベントのコスプレスペースは隔離されておらず、写真撮影などは自由です。

「Re:ゼロから始める異世界生活」 2016年4月新番(5社非独占配信)。4月新番の中でトップランクの視聴数を出しています。エミリアのコスプレが非常に目立ちました。
  

「坂本ですが?」 2016年4月新番 bilibili独占配信。右は坂本とセーラームーンと自撮り。
  

「甲鉄城のカバネリ」 2016年4月新番(非独占配信)。第2話放送後に規制が入り配信停止しましたが、6月10日の夜からbilibili動画で配信再開。

  

左:「僕のヒーローアカデミア」 2016年4月新番(Youku&Tudou独占) 右:「ワンパンマン」 2015年10月新番 (Youku&Tudou独占)

  

「プリンスオブストライド」 2016年1月新番 (Youku&Tudou独占配信)素晴らしいグループコスです!感動・・・!




左:「だがしかし」 2016年1月新番 (bilibili独占配信) 右:「プリズンスクール 監獄学園」2015年7月新番(テンセント動画)

  

「剣網三」など中国武侠ファンタジー系のコスプレ。ビジュアルはきれいですが、アニメではないので決めポーズなどがないのがコスプレとしての面白みに欠けます。


艦隊これくしょん 勢ぞろい。


左:艦これの金剛。艦が大きくてこの位置から一人では動けないみたいでした。 右:「ラブライブ!」ラブライブのコスプレは本当に層が厚く、クオリティが高いです。
  

左:「あんさんぶるスターズ!」の衣更真緒。あんスタ中国語版が本格的にスタートするので、あと半年くらいたったらあんスタのコスプレが溢れるのでしょうか・・・? 右:くまもんと自撮りするRWBYのヤン。

  

他には「マクロスΔ」のワルキューレのコスプレもたくさんいましたが、撮りそこねました・・・。

6月10日(金)は3連休の中日で天気も良く、自由と平和を謳歌した1日でした。
日中関係は一定の波があります。2012年秋が谷底だとすると、2014年初頭からの上昇傾向が続き、2016年現在は一部の業種においてはこれまでにない活況を呈しています。
ですが、しばらくしたらまた何らかの理由で日中関係が悪くなるかもしれません。
もしそうなったら、何のとらわれもなくコスプレを楽しむこともできなるかもしれませんが、いまは、こんなにいい写真がたくさん撮れた日があったことに感謝しています。
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